創業40周年を迎える、ダイセーグループの中核を担うイズミ物流株式会社。食品輸送で培った現場力を礎に、今同社が力を入れるのが医薬品物流と、米沢に構えた最先端のロジスティクスセンターです。7日間の非常用電源、海外人材の積極活用——「挑戦 × 価値創造」を掲げる同社の強さの本質に迫ります。
まず、イズミ物流様の事業についてお聞かせください。
イズミ物流は、ダイセーグループの一員として創業から約40年、食品輸送を主力に成長してまいりました。現在は全国19の営業所を構え、首都圏をはじめ中京圏、関西圏、北陸、東北など主要エリアをカバーしています。
食品輸送で積み重ねてきた温度管理のノウハウと現場力を活かし、近年は医薬品物流の分野にも注力しています。コロナ禍をきっかけに約4〜5年前から本格的に取り組み始め、食品に加えて医療機器・医薬品・半導体・精密機器など、高い品質管理が求められる荷物にも対応できる体制を整えてきました。
2024年に開設された米沢ロジスティクスセンターについて教えてください。

米沢ロジスティクスセンターは、まさに弊社の「挑戦」を象徴する施設です。最大の特徴は、BCP(事業継続計画)の観点から、地下に2万リットルの軽油タンクを埋設し、7日間分の非常用電源を確保していることです。一般的な物流施設の非常用電源は48〜72時間程度ですから、それと比べると備えの厚さは大きく違います。
特に医薬品は、災害時こそ物流を止めてはいけません。そのための設備です。センター内にはカメラが55台設置され、認証なしでは立ち入れないセキュリティ体制も完備しています。温度管理設備もGMP・GDP(医薬品の適正流通基準)対応を視野に入れた仕様になっていますので、医薬品メーカー様はもちろん、半導体や精密機器など温度・品質管理が必要な特殊な製品を扱うメーカー様にもぜひご活用いただきたいと思っています。
医薬品分野への参入で、最も苦労した点はなんでしたか。

輸送や倉庫内管理に関する品質管理です。必要な書面も多いうえに、厳密な温度管理や丁寧な輸送が求められます。GMP・GDPのマニュアル作成は特に大変でした。
それでも、だからこそやりがいがあるとも感じています。弊社は今年のビジョンとして「挑戦 × 価値創造カンパニー」を掲げ、売上100億円を目標に掲げています。創業以来の気合と根性、現場力というDNAは大切にしながら、AIを活用した物流DXの加速や新しい領域への挑戦を続けることが、これからの時代に生き残るための道だと確信しています。
乗務クルー不足への対策についてはいかがでしょうか。

弊社は早期から海外人材(特定技能1号)の受け入れに取り組んできました。現在すでに約34名が現場で活躍しており、さらに30名の内定者もいる状況です。
結果が出るまでには半年から1年以上かかりましたが、今では所長から「非常に真面目で、勤勉である」という声が上がるほど、皆さん本当に真剣に取り組んでくださっています。お客様の承認をいただいた上で受け入れを進めており、全国展開する大手食品メーカーや、大手外食チェーンなど、グローバルな視点をお持ちのお客様からも受け入れていただいています。
BCP対応・24時間稼働・安定した人員体制——「止まらない物流」を実現する、イズミ物流の強みを教えてください。

弊社の強みは一言で言えば、「何かあっても止まらない物流」を提供できることだと思っています。米沢センターの7日間電源によるBCP対応、海外人材の活用による安定した人員体制、そして食品・医薬品・精密機器に対応できる幅広い輸送品質——この三つが組み合わさることで、他社にはなかなかできない安定供給の体制ができあがっています。
弊社はほぼ24時間365日稼働しており、夜間配送の割合も非常に高いです。夜間は特に乗務クルー(社員のこと)の確保が難しく、業界全体の課題でもありますが、海外人材の活用がその解決策の一つになっています。最近では運送会社が相次いで廃業・撤退するケースも増えていますが、そういった状況の中でもお客様への供給を絶対に止めないことが、弊社の使命の一つだと考えています。
その使命を支えているのが、現場を大切にする企業文化です。弊社では毎月入社式を実施し、新しく入った乗務クルーに東京本社へ来ていただいて1泊2日の研修を行っています。管理職だから偉いわけではなく、現場の乗務クルーこそが会社の根幹だという考えは、創業以来変わらない弊社のDNAです。設備にも人にも先行投資を続けてきたのは、その使命と文化を守るためです。荷主様にとって「長く、安心して任せられるパートナー」であり続けたい——その思いで、これからも挑戦を続けてまいります。
Profile
イズミ物流株式会社
専務取締役 営業本部 本部長 梅田晄充
1968年8月3日大阪生まれ。株式会社ダイセーエクスプレスシステムに1998年2月20日に入社。ドライバーとして入社後、配車、営業などの業務に携わり、常務取締役に就任。2014年11月にイズミ物流に入社(グループ内転籍)。現在は専務取締役兼営業本部本部長兼ML事業部部長として、米沢の物流拠点の立ち上げ及び営業活動や、会社の経営に携わっている。
会社概要
- 社名: イズミ物流株式会社
- 代表者: 代表取締役社長 平川 信
- 本社所在地: 東京都千代田区平河町1-9-5 第三大盛丸平河町ビル4階
- 設立: 1986年6月18日
- 売上高: グループ売上:880億円 2025年実績
- 単体売上:47億4,000万円 2025年実績
- 保有車両: 2.3t車、4t車、10t超車等計: 370台(グループ全体 3,800台)
- 従業員数:520名 (グループ会社数44社、7,500名)
- URL:https://www.izumilogi.biz/home
- TEL:03-6261-7491
- 輸送品目:食品(パン・菓子・冷凍食品)や飲料、医薬品
問い合わせページ:https://hakopro.jp/company/83368
米沢ロジスティックスセンター保管面積:2階建て合計3,225㎡(977.27坪)
| タイプ | 温度帯 | 保管面積 | パレット数 |
| 冷凍室 | -20℃〜-30℃ | 331.20㎡(100.36坪) | 186PL |
| 冷蔵室 | +2℃〜+8℃ | 1058.60㎡(320.79坪) | 870PL |
| 定温室 | +15℃〜+25℃ | 1179.65㎡(357.47坪) | 663PL |
| 前室 | +2℃〜+8℃ | 655.55㎡(198.65坪) | ー |
| 合計 | ー | 3225.00㎡(977.27坪) | 1719PL |


