建材物流に50年以上向き合い、幹線輸送からラストワンマイルまで一貫して担ってきたNBSロジソル。独自の無人輸送サービス「エコロむじん君」と拠点ネットワークを強みに、建材物流の新たな仕組みづくりを進めています。今回は、代表取締役社長 河野逸郎氏に、建材物流の強みと今後の展望を伺いました。
建材物流に注力するようになった経緯を教えてください。

弊社のルーツは、大分の椎茸を東京へ運ぶ「東椎運輸」から始まりました。その帰り荷として東洋サッシ(現LIXIL)の野田工場に飛び込み営業をしたのが、建材物流との本格的な出会いです。創業から50年以上、LIXILとの取引は続いており、現在も最大の取引先です。その後、九州にセンターを構えたことで関係が深まり、建材・建具の輸送ネットワークを全国へと広げてきました。いまや取扱貨物の5〜6割が建材で、幹線輸送からラストワンマイルまでの一貫体制こそが弊社の軸です。
建材物流における一番の強みはどこですか?

幹線輸送からラストワンマイルまで、一社で一貫対応できる点です。建材物流は建築現場や住宅への搬入など、ラストワンマイルになるほど職人的なノウハウが求められます。現場での間配り作業や繊細な荷扱いには、高度な現場対応力が求められます。NBSロジソルは、幹線輸送の実績に加え、各地のラストワンマイルに対応できる体制を持つことで、入口から現場まで一貫して任せられる安心感を提供しています。加えて、現場の工程に合わせた納期管理や、施工スケジュールと連動した搬入調整など、建材ならではのきめ細かい対応力も長年の経験から培われています。
貴社が手掛ける「エコロむじん君」はどのようなサービスですか?

トラックと定期運航のフェリーを組み合わせた定期海上輸送システムです。九州(新門司港) ~関東(東京港)の長距離運行に対応し、ドライバー不足と長距離運行の課題を同時に解決します。フェリーの発着地まで、ドライバーはそれぞれトラックを運転していき、その後フェリーには無人のトラックのみを積み込みドライバーは降車。到着後、別のドライバーが引き取りに来る仕組みです。
通常のフェリー輸送はドライバーがトラックごと乗船するか、シャーシを積んで両端で牽引車を付け替えるかのどちらかですが、前者はドライバーが長距離拘束され、後者は特殊免許や切り離し作業の手間がかかります。「エコロむじん君」では、ドライバーが自拠点近くの短距離区間だけを担当し、トラックそのものをフェリーで輸送します。2人のドライバーで4台を動かせる仕組みで、現在は15ユニット60台が稼働中です。ドライバーが日帰りで働けるため定着率も向上し、モーダルシフトによるCO₂削減にも寄与します。ドライバーの運行時間規制がより厳しくなるなか、今後ますます価値が高まるサービスだと確信しています。
全国40拠点のネットワークは荷主企業にとってどのように活用できますか?

単なる中継地点ではなく、ラストワンマイルを担う配送基盤として機能しています。長距離輸送はモーダルシフトで効率化できますが、最後の建築現場や住宅への搬入はやはり地域拠点と経験豊富なスタッフが不可欠です。今後は自社拠点の拡大だけでなく、建材物流に将来性を感じるパートナー企業とのネットワーク化を進めていく方針です。
物流業界ではこれまでも車両や輸送力を補完し合う連携が行われてきました。今後はそれに加え、拠点機能そのものを共有し合う時代が広がっていくと考えています。現在は関東・関西・中部・九州を中心にネットワークを構築していますが、将来的には東北や北陸にも広げ、パートナー50社体制を目指しています。こうした連携によって全国どこでも同じ品質を提供できる仕組みを目指しています。
国際貨物から国内配送まで一貫して対応可能ですか?

約20年前から福岡で通関業務を開始し、現在は東京・大阪・福岡の3拠点でAEO認定業者として国際貨物を取り扱っています。通関やフォワーディングに加え、その後のドレージからラストワンマイルまで一貫して対応できるため、荷主企業は輸入から現場搬入までを一元的に手配できます。結果として、管理負荷の軽減や手配の効率化にもつながります。海外調達比率が高まる建材メーカーにとって、通関から現場搬入まで窓口を一本化できる点は、管理コストの削減という観点でも評価いただいています。
選ばれ続ける理由、そして今後の展望を教えてください。

建材物流における安定した実績と、業界を変えたいという姿勢への共感だと思っています。建材物流は専門性が高く、品質の維持や担い手の確保が簡単ではない領域です。だからこそ、持続可能で安定した輸送体制へ進化させていく価値があると考えています。
弊社は建材物流のノウハウをマニュアル化・DX化してパートナー会社にも展開する勉強会を運営しており、業界全体のサービス水準を底上げしていきたいと考えています。荷主の皆様にも、建材物流の担い手とともに業界を良くしていくという視点で関わっていただければ、より安定した輸送体制の実現につながると思います。
Profile
株式会社NBSロジソル
代表取締役社長 河野 逸郎
1996年、慶應義塾大学卒業後、大手資産運用会社に入社。2000年からは、日本の中小企業やベンチャー企業に投資するファンドマネジャーとして多くの企業に関わる。2011年、株式会社NBSロジソルに入社し、投資経験を活かした経営改革に着手。2015年に代表取締役社長に就任し、現在に至る。
会社概要
・株式会社NBSロジソル
・代表取締役社長 河野 逸郎
・本社所在地 大分県日田市南友田町910
・設立 1968年1月5日
・売上高 158億円 (2024年度実績)
・保有車両 約850台
・従業員数 1,130人 2025年3月時点
・輸送品目 建材を中心とした一般貨物全般
・URL:https://www.nbsnet.co.jp/
・ハコプロページ: https://hakopro.jp/company/46463


