MENU

トラックの燃料が軽油の理由|燃料タンク構造と燃費対策のコツ

  • URLをコピーしました!

大型トラックの多くは軽油を燃料としており、街中を走る小型トラックの一部にはガソリン仕様の車両も存在します。同じ「トラック」という括りでも、車格や用途によって燃料の選び方は大きく変わってくるものです。運送会社にとって燃料は毎月の経費の中でも特に大きな割合を占める項目であり、価格の変動がそのまま利益を左右してしまう厳しい側面もあります。

ここでは、トラックの燃料がなぜ軽油中心になっているのかという基本的な仕組みから、燃料タンクの構造、燃料費が経営を圧迫する背景、そして現場で起こりやすい燃料トラブルまでを順に整理していきます。日々トラックを運行させている方はもちろん、これから運送業に関わろうとしている方にとっても、判断材料になれば幸いです。

目次

トラックの燃料が軽油になる理由

トラックの燃料タンクと給油口

大型トラックの多くはディーゼルエンジンを搭載しており、燃料には軽油が使われています。全日本トラック協会の解説によると、ディーゼルエンジンは空気を高い圧力で圧縮し、その熱によって燃料を自己着火させる仕組みを採用しており、点火プラグで火花を飛ばして燃焼させるガソリンエンジンとは根本的に方式が異なります。この圧縮着火という仕組みが、軽油という燃料の性質と噛み合っている点がまず押さえておきたいポイントです。

ディーゼルエンジンと軽油が選ばれる技術的な理由

ディーゼルエンジンは圧縮比が高く設計されており、軽油はガソリンに比べて自然発火しやすい性質を持っています。同じ量の燃料からより多くの仕事量を取り出せる熱効率の高さも、ディーゼルエンジンの特徴のひとつです。長距離を大きな荷物とともに走る大型トラックの用途には、この組み合わせが適していると考えられます。

では、なぜガソリンエンジンでは同じような高圧縮を採用しないのでしょうか。ガソリンエンジンで圧縮比を無理に高めると、ノッキングと呼ばれる異常燃焼が起きやすくなり、エンジンを傷める原因になってしまいます。こうした特性の違いが積み重なった結果として、大型車両ではディーゼル方式が主流になってきたという経緯があります。

一部に存在する小型トラックのガソリン仕様

すべてのトラックが軽油を使うわけではありません。1トン前後の小型トラックの中には、乗用車と共通のガソリンエンジンを搭載した車種もあります。街乗り中心で走行距離が比較的短い用途では、ガソリンエンジンの静粛性や整備のしやすさがメリットになる場合もあるでしょう。ただし積載量が大きくなるほど軽油仕様が中心になっていくため、車両を選ぶ際は用途と燃料の相性を確認しておくと安心です。

次世代トラックの燃料をめぐる動き

軽油とディーゼルエンジンの組み合わせが主流である一方、動力源そのものを見直す動きも進んでいます。いすゞ自動車とトヨタ自動車は、燃料電池(FC)を搭載した小型トラックの共同開発を発表しており、2027年度の生産開始を目指すと公表しています。水素を用いたFCシステムは商用車の高稼働運用に対応することを狙った取り組みで、物流分野のカーボンニュートラル化を見据えた選択肢のひとつとして位置づけられています。すぐに軽油が置き換わるわけではありませんが、燃料をめぐる技術動向として押さえておいて損はないでしょう。

トラックの燃料タンクの構造と容量の考え方

トラックの燃料タンク構造

トラックの燃料タンクは荷台の下や車体側面に取り付けられており、乗用車とは異なる独自の工夫が施されています。いすゞ自動車のトラック大図鑑では、燃料が入れやすくこぼれにくいこと、空気を吸いやすく雨水やゴミが入りにくいこと、そして最後まで燃料を使い切れることという3つの工夫が紹介されています。長距離輸送を支えるための、地味ながら重要な設計思想といえるでしょう。

メインタンクとサブタンクの使い分け

大型トラックの中には、メインタンクとサブタンクの2つを備えた車両もあります。長距離走行では給油の回数を減らすために容量を確保する必要があり、片方のタンクの燃料が減ってきたらもう片方に切り替えて走行を続けるという運用が行われます。ここで重要なのは、切り替えの操作を忘れると片方だけが空になり、まだ燃料が残っているにもかかわらずエンジンが停止してしまうおそれがあるという点です。ドライバーへの周知は運行管理の実務として欠かせません。

車格ごとに異なるタンク容量のおおまかな目安

  • 小型トラック(2トン前後)はおおむね100リットル前後のタンクを備えるケースが多い
  • 中型トラックは150〜200リットル程度まで容量が広がる傾向がある
  • 大型トラックはメインとサブを合わせて300リットルを超える車両も存在する

タンク容量は車種やメーカー、年式によって差があるため、正確な数値は車両の取扱説明書やメーカーの公式情報で必ず確認する必要があります。おおよその容量を把握しておくことは、走行可能距離の見積もりや給油計画を立てるうえで欠かせない基礎情報になります。

燃料費が経営を圧迫する背景とコスト管理の方法

トラックの燃料費とコスト管理

運送業では燃料費が原価に占める割合が大きく、燃料価格が上下するたびに収益が左右されやすい構造になっています。荷主から受け取る運賃が一定であっても、軽油の仕入れ価格が上がれば利益はその分だけ目減りしてしまいます。だからこそ、燃費を正確に把握し、無駄なコストを抑える工夫が経営の安定に直結してくるのです。

燃費を悪化させる運転と車両の状態

急発進や急加速はエンジンに大きな負荷をかけ、燃料の消費量を増やす典型的な要因です。反対に、一定速度を保った走行やアイドリングの削減は燃費改善に有効とされています。タイヤの空気圧不足やエアフィルターの目詰まりといった整備不良も燃費を悪化させる原因になるため、日常点検の徹底が、遠回りに見えて実はコスト削減への近道になります。

  1. 急発進・急加速を控え、アクセルワークを一定に保つ
  2. 不要なアイドリングを減らし、停車時はエンジンを止める
  3. タイヤの空気圧を定期的に確認し、規定値を保つ
  4. エアフィルターや燃料フィルターの点検・交換を怠らない

ひとつひとつは小さな積み重ねに見えるかもしれませんが、複数のドライバーが在籍する運送会社では、こうした習慣の差が月単位の燃料費に大きく反映されてきます。

燃料サーチャージという制度の理解

燃料価格の変動分を運賃とは別建てで荷主に負担してもらう仕組みが燃料サーチャージです。国土交通省はトラック運送業における燃料サーチャージ制度の導入を後押ししており、算出のためのシートも公開しています。運送会社の立場からすれば、燃料費の上昇分をすべて自社で抱え込むのではなく、荷主との交渉材料として制度を正しく理解しておくことが重要だといえます。

燃料トラブルを防ぐための注意点

トラックの燃料トラブル対策

燃料に関するトラブルは、走行不能や思わぬ事故につながりかねないリスクです。日々の運行の中で見落とされがちなポイントを押さえておくことで、多くのトラブルは未然に防げます。

冬場に起こりやすい軽油の凍結

軽油は寒冷地や真冬の気温下で、成分の一部が固まり始める性質を持っています。燃料フィルターが目詰まりを起こすと燃料がエンジンに届かなくなり、走行中にエンストするおそれもあるかもしれません。地域や季節に応じたJIS規格の軽油が流通しているため、寒冷地を走る車両では給油するスタンドや燃料の種類を意識しておくと安心です。

ガス欠と結露によるトラブル

長距離運行では給油のタイミングを見誤り、ガス欠に陥るケースも報告されています。加えて、タンク内に湿気がこもると結露が発生し、水分が燃料に混入してエンジンの不調につながることもあります。給油ランプが点灯してから走行できる距離には限りがあるため、余裕を持った給油計画を立てておくことが望ましいでしょう。

特に夜間や休日は営業しているスタンドが限られる地域もあるため、あらかじめ走行ルート上の給油拠点を把握しておくと安心です。複数のドライバーで車両を共有している会社では、給油記録を共有し、次に乗る人が残量を確認しやすい仕組みを整えておくことも、ガス欠の予防につながります。

燃料コストの悩みはハコブログの運営元ハコプロへ相談を

運送会社の燃料コスト相談

燃料費の高騰や燃費改善への取り組みは、多くの運送会社にとって共通の悩みです。荷主との運賃交渉や多重下請けの構造の中で、燃料費の上昇分を適正に転嫁できずに苦しんでいる会社も少なくありません。こうした状況を変えるための選択肢のひとつが、荷主企業との直接契約を後押しする「ハコプロ」の活用です。

ハコプロは掲載運送会社数6万件、営業所数8.5万件という規模のデータベースを持つ運送会社検索サービスで、株式会社LIGOが運営しています。登録料・使用料はすべて0円で、写真や紹介文の掲載・更新も回数の制限なく行える点が特徴です。ドライバーの年齢や社歴、仕事にかける想いを紹介する「ドライバー名鑑」という独自の機能もあり、荷主企業に対して自社の魅力や信頼性を具体的に伝えられます。

燃料費の上昇分を運賃にきちんと反映させたい、中間マージンの少ない荷主と直接つながりたいとお考えの場合は、一度ハコプロへの掲載を検討してみてはいかがでしょうか。ご相談は下記のお問い合わせ窓口から受け付けています。

お問い合わせはこちらから

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次