引っ越しや資材の搬入、大型什器の配送を計画するとき、真っ先に気になるのが「このトラックの荷台に荷物が乗るのかどうか」という点です。トラックのカタログには全長や全幅は載っていても、実際に積める荷台の内寸まで細かく記載されていないケースが少なくありません。
本記事では、軽トラックから10tクラスの大型車まで、車種別のトラック荷台寸法の目安と、荷台からのはみ出しに関するルール、そして荷物のサイズに合った運送会社を選ぶ際の視点までを整理して解説します。
トラック荷台寸法の測り方と内寸・外寸の基本
トラック荷台寸法と一口に言っても、実は指している数値が資料によって異なることがあります。まずは基本となる用語の違いを押さえておくと、その後の車種別の数値を見たときに迷わずに済みます。
荷台の「内寸」と「外寸」は別の数値
荷台寸法には、あおりの外側で測った「外寸」と、実際に荷物を積める内側の「内寸」の2種類があります。運送や引っ越しの現場で確認すべきなのは、当然ながら内寸のほうです。カタログに記載された寸法が外寸のみだった場合、実際に積める幅や長さはそこから数センチ差し引いて考える必要があります。
また、荷台の高さも車体の架装(ボディ形状)によって意味合いが変わります。平ボディはあおりの高さがそのまま積み込める高さの目安になりますが、バン車やウィング車では屋根までの内高が積載可能な高さになるため、同じ車格でも数値の見方が異なる点には注意しておきたいところです。
カタログ値と実車で差が出る理由
メーカーの標準仕様として公開されている荷台寸法は、あくまで基本グレードの数値です。同じ車種でもボディの長さ違い(ショート・標準・ロング)や架装メーカーによる追加工事、荷崩れ防止用の柵や工具箱の設置などによって、実際の内寸は数センチから十数センチ単位で変わることがあります。
正確な数値が必要な場面では、カタログの目安値だけで判断せず、車検証に記載された寸法を確認する、実車の採寸を依頼する、あるいは依頼予定の運送会社に手持ち車両の荷台寸法を直接聞いてみるといった一手間が欠かせません。
車種別に見るトラック荷台寸法の目安

実際にどのくらいの荷物を積めるのかは、車両の総重量区分(一般に軽・小型・中型・大型と呼ばれる区分)ごとにおおよその目安があります。ここでは代表的な平ボディ車を例に、荷台の長さ・幅・高さの目安をまとめます。数値はあくまで標準的な傾向であり、メーカーや年式、架装内容によって前後する点はあらかじめご了承ください。
軽トラックの荷台寸法
軽トラックは車両全体の長さが1900mm台、幅が1400mm台に収まるよう設計されており、荷台の内寸もおおむね長さ1900mm前後、幅1400mm前後が目安です。あおりの高さは350mm前後の車種が多く、最大積載量は350kgに設定されているモデルが一般的です。狭い路地や住宅密集地への搬入、小口の資材配送など、小回りを求められる場面で選ばれています。
2tトラック(小型)の荷台寸法
小型トラックに分類される2tクラスは、荷台の長さが3100mm前後、幅が1800mm前後、あおりの高さが220mm前後というのが一つの目安です。最大積載量は2000kgクラスが標準ですが、車両総重量の区分によっては増トン仕様も存在します。都市部の配送や小規模な引っ越しなど、汎用性の高さから幅広く使われている車格です。
4tトラック(中型)の荷台寸法
中型トラックにあたる4tクラスは、荷台長さが6200mm前後、幅が2130mm前後、あおりの高さが400mm前後になるモデルが多く見られます。標準幅とワイド仕様で荷台幅が変わるほか、ボディ長も6.2m・7.2m・8.2mといった複数のバリエーションが用意されているため、積みたい荷物の寸法に合わせて選べる幅が広いのが特徴です。最大積載量は4000kgが基準ですが、増トン車では6000kgを超える車両もあります。
10tトラック(大型)の荷台寸法
大型トラックに分類される10tクラスになると、荷台長さは9000mm前後、幅は2300〜2400mm程度、あおりの高さは450mm前後が目安です。車種によっては荷台長さが9.5m〜10mに達するロングボディも存在します。呼称は「10tトラック」ですが、実際の最大積載量は11t〜15tに設定されている車両も多く、車名だけで積載量を判断すると誤差が生じやすい点は覚えておきたいところです。
| 車格 | 荷台の長さ(目安) | 荷台の幅(目安) | あおりの高さ(目安) | 最大積載量(目安) |
|---|---|---|---|---|
| 軽トラック | 約1900mm | 約1400mm | 約350mm | 350kg |
| 2t(小型) | 約3100mm | 約1800mm | 約220mm | 2000kgクラス |
| 4t(中型) | 約6200mm | 約2130mm | 約400mm | 4000kg前後 |
| 10t(大型) | 約9000〜10000mm | 約2300〜2400mm | 約450mm | 11〜15t |
より詳細な車種別の寸法データは、中古トラック専門店による車格別寸法一覧の解説記事でも確認できます。実車を検討する段階になったら、こうした一覧を参考にしつつ、最終的には現物の採寸で裏付けを取ることをおすすめします。
荷台の高さと容積から積載効率を考える
荷台寸法を見るとき、長さと幅だけに注目してしまいがちですが、実務では高さと容積の視点も欠かせません。ここでは、あおりの高さが積載にどう影響するのか、また立米(m3)で考える容積計算の考え方を紹介します。
あおりの高さが変わる荷崩れリスク
平ボディ車のあおりは、荷台の高さを示すと同時に、走行中の荷崩れを防ぐ役割も担っています。あおりの高さを超えて荷物を積む場合は、ロープやラッシングベルトでの固定、荷崩れ防止ネットの活用が欠かせません。とくに軽量で嵩高い荷物は見た目以上に風の影響を受けやすく、高積みをするほど固定の丁寧さが問われるでしょう。
一方、ウィング車やバン車は屋根まで囲われているため、あおりの高さという概念自体がなく、内高いっぱいまで積載できる代わりに天井の高さそのものが積載可能な上限になります。荷物の高さがあらかじめ分かっている場合は、平ボディよりも箱型のボディを選んだほうが積載効率を計算しやすいはずです。
立米(m3)で考える容積計算
引っ越しや什器の配送では、荷物の重量よりも体積のほうがネックになる場合が少なくありません。荷台の長さ・幅・高さをそれぞれメートルに換算して掛け合わせれば、荷台のおおよその容積が算出できます。たとえば長さ6.2m、幅2.1m、高さ0.4mのあおりに、やぐらを組んで1.8mの高さまで積むと仮定すると、容積はおよそ23立米です。
ただしこの数値はあくまで理論上の上限であり、荷物の形状や隙間、固定に必要なスペースを考えると、実際に積める容積は7〜8割程度に見積もっておくと現実的です。積載量に余裕を持たせて計画すれば、当日になって荷物が乗り切らないという事態を避けやすくなります。
荷台からのはみ出しルールと注意点

荷台の寸法を超える長尺物や幅広の荷物を運ぶ場合、道路交通法にもとづく「はみ出し」のルールを理解しておく必要があります。ルールを知らずに走行すると、思わぬ違反につながることもあるため、最新の基準を確認しておきましょう。
長さと幅のはみ出し制限
2022年の関係法令改正により、荷台からのはみ出しに関する制限は緩和されました。長さについては、それまでの車両長の1.1倍までという基準から、車両長の1.2倍まで積載できるようになりました。幅についても、以前は車両の幅までとされていたものが、車両幅の1.2倍まで拡大されています。高さの制限自体には変更がなく、従来どおりの基準が適用されます。
つまり、車両の長さや幅にそれぞれ10分の2を加えた寸法までが、はみ出しを認められる範囲になります(出典:軽トラの荷台からのはみ出しに関する解説記事)。この範囲を超える場合は、昼間であれば30cm四方の赤い布、夜間であれば赤色の灯火や反射器を荷物の先端に取り付けることが義務付けられています。
違反時のペナルティと許可申請
制限を超える寸法で荷物を積んで走行した場合は、制限外積載として反則金や違反点数の対象になります。荷台からの落下物による事故のリスクも高まるため、ルールを守ることは安全運転の観点からも重要といえるでしょう。
やむを得ず制限を超える荷物を運ぶ必要がある場合は、出発地を管轄する警察署に「制限外積載許可申請」を提出し、許可を得たうえで運行しなければなりません。長尺物の輸送を頻繁に扱う場合は、あらかじめ運送会社に相談し、申請の要否や必要書類を確認しておくとスムーズです。
荷物のサイズに合った運送会社を選ぶ視点

ここまで見てきたように、トラック荷台寸法は車格ごとにある程度の傾向はあるものの、実際の数値は車種や架装によって幅があります。荷主企業の立場では、荷台寸法の知識を持ったうえで、自社の荷物に合う車両を保有する運送会社を見つけることが最終的な目的になるはずです。
荷台寸法だけで判断すると起こる失敗
荷台寸法の目安だけを頼りに運送会社へ依頼すると、いざ現場で荷物が積みきれない、あるいは架装の関係で想定より内寸が狭かったといったトラブルが起こりがちです。とくに大型什器や規格外の資材を運ぶ場合は、事前に運送会社へ実車の荷台内寸を確認してもらう、荷物の写真や図面を共有して積載可否を判断してもらうといったすり合わせが欠かせません。
また、下請け構造が何段にも重なっている運送では、実際に荷物を運ぶドライバーや車両の情報が荷主側に伝わりにくいという課題もあります。運送を依頼する相手が見えにくいことは、荷台寸法とはまた別の不安要素になり得るでしょう。
- 依頼を検討している車両の荷台内寸を実車ベースで確認できるか
- 平ボディ・バン・ウィングなど荷物に合ったボディ形状を選べるか
- 下請け経由ではなく直接契約で依頼先の実態を把握できるか
ハコプロで運送会社の実態を確認する
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なかでも「ドライバー名鑑」は、ドライバーの年齢や社歴、運送にかける想いまで公開する独自の機能で、実際に誰が荷物を運ぶのかを事前に把握できます。多重下請けが常態化しがちな物流業界において、この可視化は荷主企業にとって大きな安心材料になるはずです。検索・閲覧は無料で利用できるため、荷台寸法の目安を踏まえたうえで候補を絞り込む際の選択肢として検討してみてください。
トラック荷台寸法の相談はハコプロへ
トラック荷台寸法は車格ごとの目安をつかんでおくだけでも、車両選びの精度は大きく上がります。ただし実際に荷物を積みきれるかどうかは、架装の違いや積み方によって左右されるため、最終的には運送のプロに相談するのが確実です。
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