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積載車の運転に必要な免許とは|車両重量別の取得ポイントを解説

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車両を運搬する積載車は、自動車の陸送業務や工事現場での機械運搬など、幅広い場面で活躍する特殊なトラックです。ただし積載車は車両総重量や最大積載量が車種ごとに大きく異なるため、実際に運転するにはどの免許が必要なのか迷う方が少なくありません。手元の運転免許証を確認しても、区分の名称だけでは自分が運転できる範囲を判断しにくいという声もよく聞かれます。この記事では積載車の基本的な構造から、車両重量別に必要となる免許の種類、そして平成29年の法改正で変わったポイントまで整理して解説します。運送業界で車両の入れ替えや新規採用を検討している方にとっても、実務に役立つ内容になっています。

目次

積載車とはどのような車両か

積載車の荷台に車両を載せている様子

積載車とは、その名のとおり自動車や重機などの車両を荷台に載せて運ぶために設計されたトラックです。事故車のレッカー移送や新車の陸送、建設現場への重機搬入など、用途は非常に幅広くなっています。荷台の形状によって運転感覚や重心の位置が一般的な平ボディ車とは異なるため、免許区分だけでなく実際の運転技術も問われる車両だといえるでしょう。

荷台がスライドするトラック型

トラック型の積載車は、荷台部分がスライドまたは傾斜して地面まで下がる構造になっており、車両を自走またはウインチで荷台に引き上げます。小型のものは軽自動車ベースから存在し、中型・大型になるほど積載できる車両の重量やサイズが大きくなります。ボディが一体化しているため取り回しがしやすく、街中の現場で使われることが多いタイプです。

牽引して運ぶトレーラー型

トレーラー型は、けん引車と荷台部分(トレーラー)が分離しており、大型の重機や複数台の車両をまとめて運ぶ場合に用いられます。積載できる重量が大きい分、けん引免許が別途必要になるケースが多く、運転免許証の区分を確認する際には積載車本体の免許だけでなく、けん引免許の有無もあわせて見ておく必要があります。

積載車の運転に必要な免許を確認する方法

積載車を運転するために必要な免許は、自分が保有する免許の区分と、乗ろうとしている積載車の車両総重量・最大積載量・乗車定員によって決まります。単に「トラックだから中型免許が必要」と思い込むのではなく、実際の数値を照らし合わせて判断することが大切です。

運転免許証で確認できること

運転免許証の裏面には、これまで取得した免許の種類と取得年月日が記載されています。平成19年6月2日や平成29年3月12日をまたいで免許を取得している場合、免許証の見た目上は「普通」と表記されていても、実際に運転できる車両の範囲が取得時期によって異なる点に注意が必要です。免許証の日付を確認したうえで、後述する重量区分と照らし合わせるようにしてください。

車検証で車両の重量区分を確認する

運転しようとしている積載車の車両総重量・最大積載量・乗車定員は、車検証に明記されています。積載車は荷台や架装によって車両総重量が想像以上に重くなっていることが多く、見た目の大きさだけで「普通免許で乗れるはずだ」と判断すると、免許区分違反になってしまう恐れがあります。運転前には必ず車検証の数値を確認する習慣をつけましょう。

車両重量別に見る積載車の免許早見表

重量別の積載車が並ぶトラックヤード

ここでは、車両総重量ごとにどの免許区分が必要になるのかを整理します。あくまで一般的な目安のため、実際の運転前には必ず車検証の数値を確認してください。免許制度は平成19年と平成29年の二度にわたり改正されているため、取得時期によって同じ「普通免許」でも運転できる範囲が異なる点も押さえておきましょう。

免許区分車両総重量最大積載量乗車定員
普通免許(平成29年3月12日以降取得)3.5t未満2t未満10人以下
準中型免許3.5t以上7.5t未満2t以上4.5t未満10人以下
中型免許7.5t以上11t未満4.5t以上6.5t未満11人以上29人以下
大型免許11t以上6.5t以上30人以上

普通免許で運転できる積載車の範囲

平成29年3月12日以降に取得した普通免許の場合、車両総重量3.5t未満・最大積載量2t未満の積載車までが運転範囲になります。この基準に当てはまるのは、比較的コンパクトな1トンから1.5トンクラスの積載車が中心です。軽自動車1台を運ぶ程度であれば普通免許で対応できる場合もありますが、荷台や架装の重量が加わることで車両総重量が想定より重くなっているケースもあるため油断は禁物です。

準中型免許で運転できる積載車の範囲

準中型免許は平成29年の法改正で新設された区分で、車両総重量3.5t以上7.5t未満・最大積載量2t以上4.5t未満の車両まで運転できます。2トンクラスから3トンクラスの積載車の多くがこの区分に該当し、18歳から取得できるため、若手ドライバーの採用にあたって条件を確認する際にもよく登場する免許です。

中型免許以上が必要になる積載車の範囲

4トンクラス以上の大型車両や複数台の車両を同時に運ぶタイプの積載車は、車両総重量7.5t以上となることが多く、中型免許が必要になります。さらに大型のけん引式積載車や特殊車両の搬送を担う場合は、大型免許やけん引免許まで求められることがあるため、対象車両を導入する前に必要な免許を人事担当者や配車担当者が一括で把握しておくことが望ましいでしょう。

法改正で変わった積載車の免許制度と限定解除

積載車の免許を語るうえで欠かせないのが、平成19年と平成29年に実施された道路交通法の改正です。改正前に免許を取得したドライバーと、改正後に取得したドライバーとでは、同じ「普通免許」という名称でも運転できる車両の範囲が異なります。採用面接や配車の場面で免許証だけを見て判断すると認識のずれが生じやすいため、取得時期まで丁寧に確認する運用が欠かせません。

平成29年3月12日の改正がもたらした影響

この改正により準中型免許が新設され、それ以降に取得した普通免許では車両総重量3.5t未満までしか運転できなくなりました。一方で改正前に普通免許を取得していたドライバーは、いわゆる「8t限定中型免許」または「5t限定準中型免許」とみなされ、以前と同様に大きめの車両を運転できる仕組みが維持されています。積載車の乗り換えを検討する際は、ドライバーごとにこの適用区分を確認しておくと安心です。

限定解除で運転できる範囲を広げる方法

5t限定準中型免許や8t限定中型免許を持つドライバーが、より大きな積載車を運転したい場合は、指定自動車教習所や運転免許試験場で限定解除の審査を受ける方法があります。教習所であれば技能教習を数時間受けたうえで審査に合格すれば限定が解除され、試験場での一発試験に比べて習得までの負担が少ないというメリットがあります。運送会社側で計画的にドライバーの限定解除を進めておくと、繁忙期に運転できる車両の幅が広がり、配車の柔軟性も高まります。

積載車の運転であわせて確認したい資格

積載車と重機の運搬現場

積載車は車両運搬という業務の性質上、運転免許以外にも関連する資格が必要になる場面が多くあります。運搬する荷物の種類や積載車の構造によって求められる資格が変わるため、業務範囲を広げたい場合はまとめて確認しておくと効率的です。

けん引免許が必要になるケース

車両総重量750kgを超える被けん引車を連結して走行する場合は、けん引免許が別途必要です。トレーラー型の積載車を扱う会社では、普通免許や中型免許に加えてけん引免許を保有しているかどうかが、対応できる案件の幅を左右する重要な条件になります。

重機を運搬する場合に役立つ附帯資格

ユンボやフォークリフトといった重機そのものを荷台に積み下ろしする作業まで担当する場合は、車両系建設機械の運転技能講習やフォークリフト運転技能講習といった附帯資格があると業務範囲が広がります。積載車の運転免許だけでは対応できない現場作業まで一人で完結できるドライバーは、採用市場でも重宝される傾向があります。

積載車を安全に運転するための注意点

免許区分を満たしていても、積載車ならではの運転リスクを理解していなければ安全な運行にはつながりません。とくに高速道路の走行時と、日常的な出庫前点検の場面では、一般的なトラックとは異なる注意点があります。

高速道路走行時の車両制限令

積載車で高速道路を走行する際は、車両制限令で定められた幅・高さ・総重量の上限を超えないよう注意が必要です。車両単体では基準内に収まっていても、車両を積載した状態では総重量や高さが基準値を超えてしまう場合があり、超過したまま走行すると重い罰則が科される可能性があります。積載する車両の寸法や重量を事前に把握し、必要であれば通行許可を取得したうえで走行計画を立てることが求められます。

出庫前の重量確認を習慣化する

積載車は運搬する車両によって重心の位置や重量バランスが毎回変わります。出庫前にラッシングベルトの固定状態や車両総重量を確認する体制を整えておけば、運転中の荷崩れや過積載を未然に防げるでしょう。ドライバー個人の感覚に頼るのではなく、点検項目をチェックリスト化して現場全体で共有しておくことが、事故防止の観点からも有効です。

  • 免許証の取得日と車検証の重量区分をあわせて確認する
  • トレーラー型はけん引免許の有無を確認する
  • 高速道路走行前に積載時の高さと総重量を計算する
  • 出庫前にラッシングと重量バランスを点検する

積載車の免許確認は運送会社選びにもつながる

ここまで見てきたとおり、積載車の運転に必要な免許は車両総重量や取得時期によって細かく変わります。荷主企業が車両運搬を依頼する運送会社を探す場合も、依頼したい積載車の重量区分に対応できるドライバーが在籍しているかどうかは、確認しておきたいポイントのひとつです。

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