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24時間勤務の休憩時間ルール|運送業の改善基準告示と実務対応

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目次

24時間勤務における休憩時間の法律上のルール

24時間勤務のイメージ

24時間勤務という働き方を採用している職場では、休憩時間がどのように定められているのか把握しにくいという声をよく聞きます。実は24時間勤務であっても、休憩に関する基本的な考え方は通常の勤務と変わりません。まず労働基準法が定める原則を確認し、それが24時間勤務にどう当てはまるのかを整理していきます。

労働基準法第34条が定める休憩時間の原則

労働基準法第34条では、実労働時間の長さに応じて与えるべき休憩の下限が定められています。整理すると次のとおりです。

  • 実労働時間が6時間を超える場合は45分以上の休憩
  • 実労働時間が8時間を超える場合は60分以上の休憩

この休憩は勤務の途中に配置する必要があり、始業直後や終業直前にまとめて置くことは認められていません。さらに休憩時間は原則として労働者に一斉に与え、自由に利用させなければならないとされています。ただし運送業や医療、介護など交代制勤務が常態化している業種では、労使協定によって一斉付与の例外が認められているケースも少なくありません。

24時間勤務でも変わらない休憩の考え方

24時間勤務という言葉だけを見ると、休憩についても特別な制度があるように感じられるかもしれません。しかし法律上は「実労働時間が何時間か」によって必要な休憩の長さが決まる点は変わらないのです。24時間の勤務時間帯の中に仮眠や待機の時間が含まれる場合、その時間が労働時間として扱われるかどうかによって、必要な休憩の計算そのものも変わってきます。

したがって24時間勤務を運用している職場では、まず勤務時間のうちどこまでが実労働にあたるのかを洗い出したうえで、休憩の配置を検討することが欠かせません。この整理を後回しにすると、後になって休憩の過不足が発覚し、労務トラブルに発展する可能性もあるでしょう。

夜勤・深夜帯を含む24時間勤務での休憩の取り方

夜勤のイメージ

24時間勤務の多くは深夜帯をまたぐため、日中だけの勤務とは異なる配慮が必要になります。ここでは夜勤や深夜勤務における休憩の実務上のポイントを見ていきましょう。

深夜勤務と休憩時間の関係

深夜勤務に対しては割増賃金の支払いが必要になる点がよく知られていますが、休憩時間の長さそのものは深夜かどうかで変わるわけではありません。休憩の要件は労働時間の長さだけで決まるため、深夜帯の勤務であっても6時間超で45分、8時間超で60分という基準は昼間の勤務と同じように適用されます。

とはいえ深夜は人の集中力や体調が変化しやすい時間帯でもあります。制度上は問題がなくても、休憩のタイミングを深夜の一時間帯にまとめて配置してしまうと、かえって疲労が蓄積しやすくなる点には注意が必要でしょう。

仮眠時間と休憩時間の違い

24時間勤務の現場でしばしば混同されがちなのが、仮眠時間と休憩時間の違いです。仮眠の時間中も呼び出しがあれば対応しなければならない状態であれば、その時間は業務のための待機時間とみなされ、労働時間の一部として扱われます。この場合、休憩時間としてはカウントされません。

一方で仮眠中に完全に業務から離れ、呼び出しの可能性もなく自由に過ごせる状態であれば、休憩時間として扱われる余地があります。この線引きは現場の実態によって判断が分かれるため、就業規則や労使協定のなかで仮眠時間の位置づけをあらかじめ明確にしておくことが望ましいといえます。

運送業における24時間勤務と改善基準告示

トラック運転手のイメージ

トラック運転者をはじめとする自動車運転業務には、労働基準法に加えて「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」、いわゆる改善基準告示が適用されます。24時間勤務に近い働き方をするドライバーの休憩や休息を考えるうえでは、この告示の存在を無視することはできません。

トラック運転者に適用される拘束時間・休息期間のルール

改善基準告示では、始業から終業までの拘束時間や、ある勤務と次の勤務の間に確保すべき休息期間について具体的な数値が定められています。休憩時間そのものは労働基準法の規定に従いつつ、拘束時間全体を管理する枠組みとして改善基準告示が重なる形になっているのが特徴です。

長距離輸送などで実質的に24時間に近い拘束が発生するケースでは、途中の休憩をどこにどれだけ配置するかによって、ドライバーの疲労度や安全運転への影響が大きく変わってきます。運行計画を立てる段階から休憩の位置づけを組み込んでおく姿勢が求められるでしょう。

2024年問題以降の改善基準告示の変更点

2024年4月には改善基準告示が改正され、拘束時間の上限や休息期間の下限が見直されました。物流業界ではいわゆる2024年問題として、労働時間規制の強化とドライバー不足への対応が同時に求められる状況が続いています。詳細な数値は厚生労働省の労働基準に関する案内ページでも公開されているため、自社の運行実態と照らし合わせて確認しておくと安心です。

こうした流れのなかで、休憩時間や拘束時間の管理を曖昧にしたまま24時間勤務に近い働き方を続けることは、コンプライアンス上のリスクだけでなく、ドライバーの離職や事故リスクの増加にもつながりかねません。

24時間勤務の休憩時間で起こりやすいトラブルと注意点

休憩時間の管理イメージ

制度としての休憩時間を理解していても、現場運用の中では想定外のトラブルが起きがちです。ここでは24時間勤務の現場でよく見られる休憩に関する問題点を整理します。

休憩が取れない・分割されすぎるケース

人員が不足している現場では、休憩時間として設定していても実際には電話対応や来客対応で中断されてしまい、実質的に休憩が取れていないという状態が少なくありません。名目上は休憩時間を確保していても、業務から完全に離れられていなければ、法律上の休憩とは認められない可能性があります

また休憩を細切れに分割しすぎると、合計時間としては基準を満たしていても、労働者の疲労回復という休憩本来の目的が果たされにくくなります。時間の長さだけでなく、休憩の質を確保する視点も欠かせません。

休憩時間の記録と労務管理のポイント

休憩の開始と終了の時刻をタイムカードやシステム上で正確に記録しておくことは、後々の労務トラブルを防ぐうえで重要です。特に24時間勤務のように長時間かつ複雑なシフトを組む職場では、休憩の記録があいまいなまま放置されると、未払い賃金や労働時間の認定を巡る紛争に発展するリスクが高まります。

記録を残す仕組みに加えて、管理者が定期的に休憩の取得状況を確認し、実態と記録がずれていないかを点検する運用もあわせて整えておくと安心でしょう。

運送会社が休憩時間の管理を適正化するためにできること

運行管理のイメージ

休憩時間や拘束時間の管理を見直したいと考えていても、日々の運行管理に追われるなかで手が回らない運送会社は多いのではないでしょうか。ここでは休憩管理を適正化するための具体的な取り組みを紹介します。

就業規則・36協定の見直し

まず就業規則や36協定に記載されている休憩・休息のルールが、実際の運行実態と一致しているかを確認することが出発点になります。制度上の記載と現場の運用がずれていると、労働基準監督署からの指摘を受けるリスクが高まるだけでなく、ドライバー自身が自分の権利を正しく把握できない状態にもつながります。

シフトパターンごとに休憩の配置ルールを文書化し、ドライバーにも周知しておくことで、現場での認識のずれを防ぎやすくなるでしょう。

ドライバーの働き方を可視化する取り組み

休憩や拘束時間の管理だけでなく、ドライバー一人ひとりの働き方そのものを可視化し、荷主や求職者に対して開示していく姿勢も、これからの運送会社には求められています。労働環境の透明性を高める取り組みは、採用面での競争力にもつながるはずです。

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まとめ 24時間勤務の休憩管理はハコプロにご相談ください

24時間勤務における休憩時間は、労働基準法第34条の基本原則、すなわち実労働時間が6時間を超えれば45分、8時間を超えれば60分という基準がベースになります。ここに深夜勤務や仮眠時間の扱い、さらに運送業であれば改善基準告示に基づく拘束時間・休息期間の管理が重なってくる点を押さえておく必要があります。

制度を正しく理解するだけでなく、休憩が実際に取得できているかを記録し、現場の実態と就業規則のずれを定期的に見直していくことが、労務トラブルの予防にも従業員の安全にもつながっていきます。

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