3トン積載車とは?基本の定義とサイズの目安

3トン積載車とは、乗用車や小型の建設機械などをそのまま荷台に乗せて運ぶための特殊な貨物自動車です。荷台にスロープやウインチを備え、車両そのものを運ぶことに特化している点が、一般的な貨物用トラックとの大きな違いになります。まずは最大積載量やサイズの目安、呼び方の違いから整理していきます。
最大積載量とボディサイズの目安
3トン積載車と呼ばれる車両は、車検証上の最大積載量がおおむね2.7トンから3.5トン程度に収まるものが中心です。荷台の長さはロングボディで5メートルを超えるタイプもあり、普通乗用車を2台積載できるモデルも存在します。ただし最大積載量はウインチやクレーンといった架装の重さによって目減りするため、実際に運びたい車両の重量と照らし合わせて確認することが欠かせません。
セルフローダー・セーフティーローダーとの違い
3トン積載車は、荷台の傾斜方式によっていくつかの呼び方に分かれています。荷台自体が油圧でスライドしながら傾斜するタイプは「セルフローダー」、荷台後部だけを油圧で下げてスロープをかけるタイプは「セーフティーローダー」と呼ばれることが一般的です。さらに荷台が完全にフラットになる「フルフラット」タイプは、車高の低いスポーツカーや事故車の積み込みにも対応しやすく、運びたい車両の種類に応じて選び分けられています。
3トン積載車の運転に必要な免許
3トン積載車を運転するために必要な免許区分は、車両総重量によって変わります。積載車は車両本体の重量に加えて荷台やウインチなどの架装が上乗せされるため、積載量が3トン前後だからといって、必ずしも普通免許で運転できるとは限りません。
準中型免許で運転できる範囲
2017年3月以降に新設された準中型免許は、車両総重量3.5トン以上7.5トン未満、最大積載量2トン以上4.5トン未満の車両を運転できる区分です。多くの3トン積載車はこの範囲に収まるため、準中型免許を取得していれば運転できるケースが大半を占めます。なお2017年3月12日以降に普通免許を取得した人は、準中型免許を別途取得しない限り3トン積載車を運転できない点に注意が必要です。
架装によって車両総重量が変わる点に注意
ウインチやラジコン操作装置、追加のバッテリーなどを架装した積載車は、標準仕様の車両より車両総重量が重くなる傾向にあります。車両総重量が7.5トンを超えると中型免許以上が必要になるため、購入前や運転前には必ず車検証で車両総重量の区分を確認しておきましょう。免許区分を誤って運転すると無免許運転に該当するため、この確認作業を省略しないことが大切です。
3トントラックとの違い

3トン積載車とよく似た言葉に「3トントラック」がありますが、両者は荷台の構造と用途の点で明確に異なります。積載車は文字どおり車両を積載するための専用車両であり、一般的な貨物輸送を担う3トントラックとは役割が異なる点を押さえておきましょう。
荷台構造の違い
一般的な3トントラックの荷台は、平ボディやアルミバン、ダンプ型など貨物の積み下ろしを前提にした構造です。一方、3トン積載車の荷台はスロープやウインチを備え、車両を自走またはウインチで引き上げて積み込む構造になっています。荷台の傾斜角度や滑り止め加工など、車両を安全に積み込むための工夫が随所に施されている点が特徴です。
用途の違い
3トントラックは食品や資材、日用品など多様な貨物の輸送に幅広く使われます。これに対して3トン積載車は、故障車やレッカー対象の車両、新車の陸送、建設機械や農業機械の回送など、車両そのものを運ぶ場面に特化した使い方が中心です。運びたいものが貨物なのか車両なのかによって、選ぶべき車種はおのずと決まってきます。
3トン積載車が活躍する現場
3トン積載車は、自動車販売店や整備工場、建設業、農業など幅広い業種で活用されています。ここでは代表的な活用シーンを紹介します。
新車の陸送と故障車の搬送
自動車販売店が新車を店舗から納車先まで運ぶ陸送や、事故や故障で自走できなくなった車両をディーラーや整備工場まで運ぶ搬送は、3トン積載車が活躍する代表的な場面です。レッカー車のようにけん引せず荷台に車両を乗せて運ぶため、車両への負担を抑えながら移動できる点が評価されています。
- 新車・中古車の陸送:販売店から納車先までの車両移動
- 故障車・事故車の搬送:レッカー移動が難しい車両の輸送
- オークション会場・展示会への車両輸送
建設機械・農業機械の回送
建設現場や農地では、ミニショベルや耕運機といった小型の建設機械や農業機械を現場から現場へ移動させる際にも3トン積載車が使われています。公道を自走できない機械や、自走させると摩耗が早まる機械を運ぶ場面では、積載車での運搬がコストと安全性の両面で有力な選択肢になります。
新車・中古車を選ぶときに確認したいポイント
3トン積載車を新車と中古車のどちらで導入するかは、運搬する車両の種類や予算によって判断が分かれます。購入前に確認しておきたい主なポイントを整理します。
ウインチ・ラジコンなどの装備
自走できない車両を積み込む機会が多い場合は、ウインチやラジコン操作の有無が作業効率を大きく左右します。ラジコン付きのウインチであれば、運転席を離れた位置からでも車両の引き上げ作業を操作できるため、一人での積み込み作業もスムーズになるでしょう。荷台の滑り止め加工や固縛用フックの数も、あわせて確認しておきたい項目です。
荷台の寸法と架装の年式
積載する車両の全長・全幅に対して、荷台の内寸に余裕があるかどうかは事前に必ず確認したいポイントです。中古車を選ぶ場合、架装部分の年式や使用状況が車両本体の年式と異なることも珍しくありません。車両本体だけでなく架装のメンテナンス状況もあわせて確認しておくと、購入後のトラブルを避けやすくなります。
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