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ヤマト運輸のアマゾン配送撤退の理由|今の配送業者事情まとめ

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荷物の伝票を見て「あれ、いつものクロネコヤマトじゃない」と感じたことがある方は少なくないはずです。かつてアマゾンの荷物といえばヤマト運輸のトラックが定番でしたが、ここ数年でその光景は大きく変わりました。なぜヤマト運輸はアマゾンの配送から距離を置くようになったのか、そして今は誰が荷物を届けているのか、順を追って整理します。

目次

ヤマト運輸とアマゾンの関係はどう築かれてきたのか

ヤマト運輸は長年にわたり、アマゾンジャパンの配送を支える中心的な存在でした。宅急便で培った全国網と時間帯指定などのきめ細かなサービスは、通販事業者にとって非常に魅力的だったからです。とくに当日配送や翌日配送を武器にするアマゾンにとって、ヤマト運輸の配送力は事業拡大を下支えする重要なインフラでした。

ところが、この関係は永続的なものではありませんでした。インターネット通販の急拡大がヤマト運輸の現場に想定以上の負荷をかけたことが、後の関係見直しにつながっていきます。

ヤマト運輸がアマゾンの配送から撤退した理由

「撤退」という言葉が使われるようになった背景には、2017年に表面化した労務問題があります。ここでは何が起きたのかを具体的に見ていきます。

未払い残業代問題と働き方改革

2017年、ヤマト運輸ではドライバーの未払い残業代が社会問題として大きく報じられました。宅配便の取扱個数が急増する一方で、現場は慢性的な人手不足に陥っており、残業を重ねなければ荷物をさばききれない状態が続いていたのです。これを受けてヤマト運輸は働き方改革に舵を切り、荷受け量の総量を抑制するとともに、大口顧客に対する運賃の値上げ交渉を進めました。

この一連の動きは業界内で「ヤマトショック」と呼ばれ、宅配業界全体の料金体系を見直す転機になったとされています。

委託比率は7割強から3割強へ

アマゾンの荷物のうちヤマト運輸へ委託される割合は、2017年4月時点で7割強あったものの、2019年5月時点では3割強まで下がったと報じられています(東洋経済オンライン)。運賃交渉が難航したことに加え、ヤマト運輸が当日配送から撤退する方針を固めたことで、アマゾンは配送網を他社へ分散させる必要に迫られました。

つまり一夜にして関係が断たれたわけではなく、数年をかけて委託の比率が段階的に縮小していった、というのが実態に近い経緯です。

撤退後、アマゾンの荷物は誰が届けているのか

ヤマト運輸への依存度が下がったあと、アマゾンは配送網の多様化を急速に進めました。現在では複数の仕組みが組み合わさって、日々の配送が成り立っています。

Amazon Flexという個人委託の仕組み

Amazon Flexは、個人が自家用車を使ってアマゾンの荷物を配達する仕組みです。ドライバーは業務委託の形でアプリを通じて配送依頼を受け、指定されたエリアの荷物を配達します。従来型の運送会社に頼らず配送力を確保できる点で、アマゾンにとっては配送網の穴を埋める重要な手段になっています。

デリバリープロバイダと地域の配送会社

もうひとつの柱が「デリバリープロバイダ」と呼ばれる仕組みです。これはアマゾンと直接契約した地域の運送会社、またはその再委託先が最終的な配達を担うもので、佐川急便やヤマト運輸のような全国区の大手ではなく、各地域に根ざした中小の運送会社が中心になっています。配達員向けの解説記事によれば、2024年9月時点で全国規模のデリバリープロバイダは9社程度とされ、その先には多数の下請け・孫請けの運送会社やドライバーがぶら下がる構造になっています。

大手宅配便のうち、現在も大口でアマゾンの荷物を扱っているのは日本郵便が中心で、ヤマト運輸と佐川急便は距離を置いた状態が続いているとみられます。

利用者が感じる変化とよくある疑問

配送体制が変わったことで、注文者側にもいくつかの戸惑いが生じています。よくある疑問を整理しておきます。

配送業者を自分で指定できるのか

結論から言うと、注文時に配送業者を自由に選べる場面は限られています。アマゾンの配送はエリアや荷物の状況に応じてシステムが自動的に振り分ける仕組みが基本で、利用者側から「ヤマト運輸で届けてほしい」と個別に指定することは、通常は難しいのが実情です。ただし出荷後の追跡画面で担当業者が表示される場合はあり、受け取り場所を営業所や郵便局に変更できるケースもあります。

配送品質のばらつきをどう見るか

配送を担う会社が増えたことで、対応の丁寧さや到着時間の正確さにばらつきが出やすくなったのも事実です。受け取り拒否や再配達をめぐるトラブルが話題になることもありますが、これは特定の一社だけの問題というより、短納期・低コストを求める仕組み自体が現場に負荷をかけていることの表れだと捉えるほうが実態に近いといえます。荷物が届かない、追跡が更新されないといった場合は、まずアマゾンのカスタマーサービスへ問い合わせるのが確実な対処法です。

この一件が映し出す物流業界の構造的な課題

ヤマト運輸の事例は特殊な出来事のように見えて、実は物流業界全体が抱える課題を象徴しています。

荷主とドライバーの間にある多層構造

荷物は荷主から元請けの運送会社、そこからさらに二次請け、三次請けへと再委託されることが珍しくありません。荷主に近い側が受け取る運賃が高く、実際に現場でハンドルを握るドライバーに近づくほど取り分が薄くなる構造が、業界全体の賃金水準を押し下げてきました。

2024年問題とドライバー不足

2024年4月からトラックドライバーの時間外労働に上限規制が適用されたことで、一人当たりの稼働時間には物理的な制約がかかっています。もともと深刻だった人手不足に拍車がかかり、荷主側は「頼めば必ず運んでもらえる」という前提を見直さざるを得なくなりました。ヤマト運輸のアマゾン撤退は、まさにこの構造がすでに数年前から水面下で進んでいたことを示す一例だったといえるでしょう。

荷主・運送会社が今取るべき対応

一社の大手運送会社に配送を集中させるやり方は、便利である一方で、相手の事情ひとつで配送網が揺らぐリスクを抱えています。中小の荷主企業ほど、複数の運送会社と直接つながっておくことが、こうしたリスクへの現実的な備えになります。

直接契約という選択肢

荷主と運送会社が間に多くの下請けを挟まず直接契約を結べれば、中間マージンを減らしたうえで、適正な運賃をお互いに確保しやすくなります。運送会社側にとっても、荷主の顔が見える取引は仕事の安定につながり、ドライバーの労働環境を改善する原資にもなります。

ハコプロに相談する

運送会社検索サイト「ハコプロ」は、こうした荷主と運送会社の直接契約を後押しするために生まれたサービスです。全国6万件超の運送会社、8.5万件超の営業所情報を掲載しており、エリアや車両形状、輸送品目といった条件から荷主が運送会社を検索し、直接問い合わせることができます。運送会社側はドライバーの経歴や仕事への想いを紹介する「ドライバー名鑑」を通じて自社の魅力を可視化でき、掲載料や登録料は一切かかりません。

配送を任せる相手を一社に頼りきらず、地域の運送会社との接点を広げておきたい荷主企業も、下請け構造から抜け出して荷主と直接つながりたい運送会社も、まずはハコブログの運営元であるハコプロに相談してみることをおすすめします。

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