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コールドチェーン(低温物流)とは?冷凍・冷蔵でモノを運ぶ物流の仕組みとその重要性・課題

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コールドチェーンとは、商品の生産から消費者への手に渡るまで、低温環境に保ちながら流通するプロセスです。「低温物流」「低温ロジスティクス」とも呼称されます。

低温状態を維持・管理することで、商品の品質を維持し、常温では届けることのできない範囲・日数・モノ(製品)を輸送することができるようになりました。コールドチェーンで重要なことは、適切な温度管理を正しく維持することです。そのためには、関わるスタッフに専門知識と技術力が求められます。

物流の「2024年問題」により、深刻な人材不足に拍車がかかっている中、コールドチェーンを維持していくためには、質の高い人材が、長く働き続けられる環境や制度を整えていくことが大切です。

目次

コールドチェーンの概要とその目的とは

コールドチェーンとは、商品の生産から消費者への手に渡るまで、低温の環境を保ちながら流通させるプロセスです。「低温物流」「低温ロジスティクス」とも呼称されます。

生鮮食品や冷凍食品、医療品などの低温(Cold)管理が必要なものを、運搬~保管の過程まで低温管理を維持し続け、切れ目のない鎖(chain)のように繋ぐ仕組みのため、「コールドチェーン」と呼ばれます。

現在、日本中のスーパーやコンビニに、1年中当たり前のようにチルド食品やアイスクリームが並び、新鮮な野菜が手に入るのは、このコールドチェーンの仕組みによるものです。

コールドチェーンは、食料品の物流のみならず、温度管理が難しい医薬品や化学薬品、電子部品や血液パックなどの輸送でも幅広く活用されています。

コールドチェーンの目的とは

コールドチェーンの主たる目的は、低温状態を維持・管理することによる品質維持です。
低温で輸送することで、常温では届けることのできないエリア・日数・モノ(製品)の輸送の実現を目指しました。

これにより現在では、常温での輸送が困難であったモノを日本各地に届けることができるようになりました。

コールドチェーンの仕組みとは

コールドチェーンでは、商品が生産された段階から適切な温度管理が行われています。

例えば、青果は「予冷」という低温処理が行なわれたり、肉類は「急速冷凍」で一気に冷凍されます。商品への加工も適切に温度を管理しながら行い、冷蔵や冷凍倉庫で低温保管・輸送されます。

このように、一貫して温度管理をするのがコールドチェーンの仕組みの特徴で、製品の品質維持や安全性確保のために非常に重要な要素となります。

コールドチェーンの重要性

技術の進歩により、冷蔵・冷凍トラックで細やかな温度管理ができるようになったことで、輸送エリア・輸送できるモノの種類が大幅に増えました。

外食業界においても、セントラルキッチンで調理を済ませ、各店舗に食材を配送できるようになるなど、現在、コールドチェーンは、食料品の物流だけでなく、さまざまな産業や分野の躍進にも寄与する、重要な役割を果たしています。

品質保持と安全性の向上
食料品や医薬品は、適切な温度管理が行われていないと品質が低下し、安全性が損なわれる恐れがあります。コールドチェーンは、品質を維持し、安全に届けるための重要な手段です。

食品ロスの削減
食品は輸送・保管中に傷んだり腐敗したりするリスクがあります。これを低温で管理・輸送することにより、賞味期限や消費期限を延ばすことができます。
冷蔵・冷凍の温度管理により食品の鮮度を保ち、安全性を担保しながら、食品廃棄(食品ロス)を減らすことにも貢献しています。
特に冷凍品は、賞味期限が数ヶ月~1年以上と長いため、適切な温度管理を行うことで食品廃棄の大幅な削減に繋がっています。

農産物の市場拡大
農産物の輸送や市場拡大には、品質・鮮度の高い農産物を安全に輸送するためにコールドチェーンが欠かせません。適切な冷蔵・冷凍技術により、季節に左右されることなく農産物を保存し、需要の高い市場に供給することができるようになります。
コールドチェーンにより、広域輸送が可能となったことで、農作物の市場が大幅に広がりました。今後は、海外への食品輸出の増加により、更に市場規模が拡大する見込みとなっています。

医薬品等のの有効性・安全性維持
ワクチンや医薬品、血液パックなどは、特定の温度範囲内での保管が不可欠です。患者の安全の確保、規制ガイドラインに準ずるためには、適切な温度管理が求められます。コールドチェーンの活用は、医薬品等の品質、有効性、安全性を維持することにも寄与しています。

このように、コールドチェーンは品質保持、安全性確保、食品ロス削減、医薬品の有効性・安全性の維持など、多岐にわたり重要な役割を果たしています。

コールドチェーンの課題 物流危機との密接な関係

物流業界では、トラックドライバーの人手不足の深刻化により、「モノが運べなくなる」という物流危機が取りざたされ、物流2024年問題と呼ばれることは以前もブログに取り上げました。

コールドチェーンで温度管理をしながら物を運ぶ場合、1台のトラックで何度も積み下ろしをすると、その都度荷台の空気が外気と混ざり、温度管理が難しくなってしまいます。積み下ろしの回数を減らすために、輸送にまつわる人手が多く必要になります。

この物流の2024年問題は、コールドチェーンにも影響を及ぼします。スーパーやコンビニエンスストアなど、日本中のどこでも手軽に冷蔵・冷凍の商品が手に入るのは、この先当たり前ではなくなるかもしれません。

2024年問題による人材不足の課題

2024年、ドライバーの残業時間の上限が設けられることで、人手不足に拍車がかかっています。せっかく適温で新鮮に広範囲に運べる仕組み・技術が整っていても、それを運ぶドライバーがおらず、物を運べなくなるリスクがあります。

冷凍であれば日持ちもしますが、冷凍に適さない商品や冷蔵状態での輸送が荷主から求められる冷蔵車においても、連続稼働時間の上限記載が強化されるため、北海道や九州などの生産地からの長距離輸送において、輸送の効率化や改善が課題となっています。

とりわけ、コールドチェーンは生産から消費者にわたるまで一定の温度に管理し、保ち続ける必要があるため、コールドチェーンに関わるスタッフ一人一人が高い知識と技術力を持つことも求められます。

運ぶモノにより、注意すべき事項や低温での保管・処理方法が異なるためです。

想定外の事故やミスなどに適切な対処ができず、温度管理がおろそかになると、品質劣化・廃棄にも繋がります。そのような精神的負担の大きさもコールドチェーンの課題といえます。

ドライバーや物流に関わる人材不足を解消し、質の高い人材を育てていくためには、物流業界全体をホワイト化し、働きやすく魅力的な業界に変えていくことが欠かせません。長時間労働・拘束の改善、賃金の向上、女性や高齢者でも働きやすい環境、社内研修制度の充実など、トラック事業者だけでなく荷主や消費者も一体となった意識改革が求められています。

莫大な初期投資が必要となる、コストの課題

低温を維持し、管理しながら運ぶためには、それぞれの温度帯で管理ができる倉庫・作業環境・車両の維持が欠かせません。様々な温度管理に対応するためには、設備投資も不可欠です。

例えば、冷蔵倉庫の中には、低温の環境を適切に保つための空調や、出入庫時に外気温の影響を軽減するためのドッグシェルターの整備や、冷蔵・冷凍車の荷台には断熱パネル、冷却ユニットなどが必要になります。

コールドチェーンの構築・設備には、多額の初期投資が必要となるため、物流業者は大きなリスクを背負うことになります。

これらの投資を回収するためにも、2024年問題における人手不足を解消し、ドライバーや物流にまつわる労働人口を増やしていくことが求められます。

需要の増加に対する設備不足の課題

コールドチェーンの普及により、運べるモノが増え、届けられる範囲も広がりました。
その分、生産~消費者の手に渡るまで、冷蔵・冷凍を維持するための設備が全国的に不足しているという課題もあります。

コールドチェーンに強い運送会社・物流企業の一覧

  • 丸進運輸株式会社 http://marushin-unyu.co.jp/
    東は茨城県から西は中国・四国まで自社保有倉庫を構えており、生活関連商品・食品輸送・精密機器・生花輸送など様々なモノの輸送に携わる運送会社。強力なネットワークとスタッフの熱意で実績とノウハウを着実に積み重ね、お客様からの厚い信頼を得ています。
  • 有限会社アドヴァンス  https://www.advance-ltd.net/
    食品を中心に日用品など、さまざまな商品の運送に携わる運送会社。生産地から物流センターへの配送、物流センターから店舗への配送など、依頼主の要望に合わせた最適な配送が実現できるよう、豊富な種類の車両を完備。経験豊富なドライバーにより、安心・安全を第一に、確実に品物を配送します。
  • 株式会社サンエストライ https://hakopro.jp/company/8855
    「安全」「真心」「持続」を企業理念に掲げ、野菜を中心に食品の輸送に携わる運送会社。地域に寄り添い、お客様のからの期待に応えます。
  • 株式会社トラストライン  https://trustline3761.com/aboutus/
    昭和40年創業、食品関連の配送を中心に、冷蔵冷凍食品の輸送に特化した運送会社。主にお客様倉庫から配送センター・店舗・問屋への配送を行い、小型車は主に首都圏エリア、中型車は主に関東エリア、ドライ車は小型車から大型車まで、主に首都圏エリアへの配送を行っています。

まとめ

コールドチェーンにより低温状態を維持・管理することで、品質を維持し、常温では届けることのできないエリア・日数・製品の輸送も叶うようになりました。現在コールドチェーンは、食品の輸送だけでなく、医薬品や外食産業など様々な分野で活用されており、今後は海外への需要も伸びていく見込みです。

コールドチェーンの活用には、専門性があり質の高い人材の確保・育成が欠かせません。
温度管理を怠ると、品質劣化による商品の廃棄にも繋がってしまいます。

現在の物流業界は「2024年問題」により、深刻な人材不足に拍車がかかっています。今後もコールドチェーンを維持していくためには、業界全体をホワイト化し、より質の高い人材が、働き続けられる環境や制度を整えていくことが求められます。

LIGOでは、運送業にまつわる課題解決も支援しており、コールドチェーンに強みを持つ運送会社の紹介や、「ハコプロ」でPR支援、人材採用支援を行っています。

「ハコプロ」で運送会社の想いや取り組みを発信し、「人材採用支援」で運送業やドライバーを応援しながら、コールドチェーンの維持と、より質の高い人材の確保に向け、有用な情報を発信して行きたいと考えています。

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