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直請けで勝負する運送会社の戦略転換  株式会社ナズエンタープライズ

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多重請負構造が問題になっている中で、二次請け、三次請けではなく、荷主企業と直接取引を増やしたいとお考えの運送会社様も多いのではないでしょうか。本記事では、荷主企業と直接取引を拡大している株式会社ナズエンタープライズ様にお話を伺いました。

会社概要
株式会社ナズエンタープライズ
埼玉県草加市に本社を構える株式会社ナズエンタープライズは、2016年設立の運送会社です。 
売上高10億7,000万円、従業員数122人、平均年齢25歳、車両台数106台を誇り、「若さ」と「圧倒 的な機動力」を売りとして迅速かつ安全な輸送サービスを提供しています。 今期売上高16億を捉え、来期20億を目指す同社の最大の特徴は、業界では希少な1.5t〜4t 平ボディ車を60台以上保有していることです。建築資材やオフィス什器の配送に特化し、建材メー カーや住宅設備メーカーとの直接取引を積極的に展開。平ボディ車特化型の輸送依頼サービス 【平ボディ輸送ドットコム】のサイト運営や、平ボディ・クレーン付きを主に保有されている運送会社 で構成された【資材輸送協力会】の運営を行っており定期配送からスポット配送まで幅広く対応し ています。 

埼玉県草加市青柳8‐29‐9  
輸送品目:菓子・建材・路線貨物・雑貨・舞台セット・材木・飲料・住宅設備 

目次

規模拡大・差別化で変わった営業スタイル 

Q:荷主様へ積極的に直接営業をされていると伺いましたが、いつ頃からスタートしたのでしょうか? 

菅原氏:実際に営業が安定して決まりだしたのは、平ボディ車の取り扱いを始めて車両台数50台ぐらいからですね。箱車30台ほどの時にコロナを経験し、従業員を守るためには、このまま待ちの姿勢ではダメだと思い直接営業をスタートしたのですが、やはり断られることも多かったんです。今では自社車両106台のうち平ボディを60台以上保有し、協力会含めると150台以上の平ボディ・クレーン付きの車両があることを伝えると、喜んで話を聞いてもらえるようになりました。逆にどこからか当社の噂を聞きつけ て色々なメーカー様から直接ご連絡をいただけるようになりました。事業規模も大事ですが、一番大事なのは他社との差別化だと思います。 

平ボディ特化への転換点 

Q:どのぐらいのタイミングで平ボディに特化しようということになったのでしょうか。 

菅原氏:3年前ぐらいですね。元々は日本中でよく見かける箱車のみ保有するTHE・運送会社だったのですが、自分たちの強みを考えたときに若さしかなかったんです。対荷主様目線で見たときに、確かにこの御時世、若いドライバーが多いのは魅力の一つではあると思うのですが、それでは足りないなと。街中を見渡せば日本の運送会社の9割と言っても過言ではないぐらい箱車が走っていて、私たちを含め、どこの運送会社も『品質・安全・迅速』のような似たり寄ったりの運送会社と して当たり前な謳い文句しか並べられず、そもそも箱車ではライバルが多すぎて差別化なんて出来ないのではないか?と感じました。「じゃあこの業界を生き残るためにどうするか?」「大事な仲間をどう守り続けるか?」と考えたときに、中小企業の小規模事業者の私たちでは物流アウトソーシングなんて大掛かりなことはまだ出来ない。まずはトラックを平ボディに特化して他社との差別化を 図ってみたらどうか?という気持ちで始めてみました。 

始めてみると思った以上に需要があることがわかり、尚且つこちらの方が仕事の組み合わせがしやすいことがわかったんです。 

Q:1日の組み合わせもしやすいということですね。 

菅原氏:そうですね。複数の案件を組み合わせて運行出来るようになりました。箱車だと1回の運行が長時間になることが大半で、労働時間を考慮すると単発で終わってしまうこともありますし、箱車はまだまだ需要より供給が上回っているので運賃の割安感があり、結果従業員の給与に響いてきます。また、荷受先が職 人さんたちと同じ暦通りの休みなので、今の時代の子達に合った週休2日制やワークバランスの改善による生産性向上や人財の定着率向上で配送効率も上がりました。

荷主営業への挑戦 

Q:今はほとんどメーカーさんと直接取引されているということですが、直接取引に変更された理由は何でしょうか。 

菅原氏:そうですね。現在は建築資材メーカー、建築資材卸問屋、大手ハウスメーカー、オフィス什器メーカー様などと直接取引しています。 

繁忙期には複数社の元請様から同じ荷主様のお仕事を月間何百台といただいていたんですが、センターを見渡せば自社と当協力会の車両ばかりで。荷主様側も「結局実務をしているのは全部ナズさんで元請はただの水屋じゃん」ということに自然となってしまうんです。中間に業者が入ることによって、イレギュラー 発生時に、荷主様が一番大事にしているお客様対応のレスポンスが遅くなることもあり、「来年には直接やりましょうよ」と、荷主様の方から直接取引が拡大していきました。 

物流2024年問題に始まり、トラック新法が成立したので、この直取引の動きは尚更強くなっていくのではと感じています。ただ水屋さんは、地方の運送会社の帰り荷を扱う仮の営業所としての大事な役割も担っているので難しいところではありますが。 

業界での新しい取り組み 

Q:御社が運営されている資材輸送協力会を始めたきっかけを教えてください。

菅原氏:事の始まりは荷主様のご依頼にお応えするため平ボディを保有する協力会社を当社で探し始めたのですが、複数社の社長様とお話をして感じたのが平ボディという強みを生かすことができず、常に車両が遊んでいる状態。結果、運賃に反映できていない会社様が多かったんです。 

Q:平ボディを必要とされている荷主様が多いのに、運送会社の平ボディは動いていないということですか。 

菅原氏:そうなんです。理由としては日本の運送会社の50%近くが所有台数10台未満の小規模事業者に該当します。且つご高齢の社長様が多いので社内に営業機能がなく、そもそも会社のHPを持っていなかったり、ネットやSNSに乏しかったりで仕事を探すということができなかったんです。お話を聞けば先代からのお付き合いのある元請様で昔からの契約で2t平ボディ終日運行25,000円の固定運賃で。27,000円運賃が出れば高いって仰るんです。物流業界の深刻さを痛感しました。 

Q:物価高騰の中、数十年前と変わらない運賃だと厳しいですね。 

菅原氏:そうですね。経営に直接影響してきます。私は運送業に18才から従事しているのですが、いつか何かしらの形で業界に恩返しが出来ればと考えていました。この問題は私たちが間を取り持つことで「車両が見つからない荷主様」と「仕事が見つからない社長様」双方にメリットがあり、業界の活性化にもつながるのではないかと思いました。 

ただ双方にメリットがあるのが私たちの存在意義だと思いますので、いままで通りの協力会社間の関係性ではダメだと思い本社に事務局を設置し組織化しました。 

Q:組織化することで何か変わりましたか? 

菅原氏:会員各社と緊密なパートナーシップを築き、専門知識を結集・共有・共同することで「品質向上」「相互の成長」「相互の繁栄」を図れるようになりました。結果、顧客満足度に繋がりますのでこれは 荷主様の最大のメリットになります。

また、業界では重宝される平ボディやクレーン付きなどの特殊車両を組 織化することで数百台動かせるようになりましたので、荷主様の繁忙期には大変好評をいただいております。

会員様のメリットとしては、自社に営業機能がない状態でもこちらから事業規模や会社の状況に応じて案件の提案をするので、仕事に困らないというメリットがあります。当社(当会)が組織の代表として荷主様へ運賃のご提案、交渉に伺いますので自社でお仕事をもらうより運賃が高い傾向にあります。先程の運賃25,000円 で終日運行されていた運送会社様を例に出しますと、今では2t平ボディ終日運賃35,000円前後、繁忙期ですと日40,000円~50,000円程の運賃底上げを実現することが出来ました。この運賃を元手に新たな雇用創出や事業拡大をしていただいて地域活性化・物流業界活性化につながればと思います。 

ハコプロとの出会いと期待 

Q:ハコプロで荷主さんが平ボディの運送会社を探す際のメリットについて教えてください。 

菅原氏:荷主様が平ボディの会社を探そうとする際、「運送業 平ボディ」と検索をしてみて もまず出てこないんです。理由としては、運送会社のホームページに取り扱い車種を載せていない パターンが多いのでヒットしないんですね。なので、当社にご相談いただいた荷主様はとても困っ ていました。 

ただハコプロは、車種や輸送品目など色々と載せられるじゃないですか。取扱トラックの種別 ごとに分かりやすいマークが付いていたり、各運送会社の取り組みであったり、雰囲気だったり、 荷主様側から見たときに、求めている運送会社を探しやすくてとても良いと思います。 

Q:ハコプロを使った直接取引のメリットについて教えてください。 

菅原氏:荷主様がハコプロを見て直接取引をすれば、中間業者が入らないので単純にコストは下がるじゃないですか。私たち運送事業者としても運賃の底上げに繋がるので、とてもいいサイ トだなと感じています。2024年問題を解決に導く一つになりそうだなと。ハコプロにはもっともっ とサイトを充実していただいて、物流業界に希望の光を刺してほしいですね。現在は無料とのことですが、今後サイトの使用料を払ってもいいと思っています。 

Q:実際にハコプロを使ってみて、問い合わせはありましたか。 

菅原氏:ハコプロを使って半年弱で新規荷主様から5件の問い合わせをいただきました。実際に、 そのうちの案件ですでに稼働している仕事もあります。やはり荷主様も平ボディの運送会社を探すのに困っていたということがよくわかりました。ホームページを持っていない運送会社さんは、全国的に見るとまだまだ多いと思うので、ぜひハコプロさんを知ってもらってまずはホームページ代わりに使ってみてもらいたいですね。 

Q:今後のハコプロに期待する機能などはありますか。 

菅原氏:定期でお願いしたい荷主様もいらっしゃると思うので、定期案件とスポット案件を分けて載 せられるようになるといいですね。あとはハコプロ主催での全国規模の交流会を楽しみにしています。 

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