MENU

共同配送で運送業界を革新する、ライフサポート・エガワの挑戦

  • URLをコピーしました!

運送業界が人手不足や環境負荷などの課題に直面する中、革新的な取り組みで注目を集めているのが株式会社ライフサポート・エガワです。お菓子メーカー150社以上の共同配送を手がけ、独自のシステムと戦略で業界の変革を推進する同社の江川代表取締役社長に、その取り組みと今後の展望について伺いました。

目次

Q: まず、ライフサポート・エガワの事業内容について教えてください。

江川氏: 弊社は東京の足立区に事業本部を構え、お菓子メーカー150社以上の共同配送を手がけています。一番の強みは、この共同配送事業を基盤に、首都圏共同配送事業、東北圏共同配送事業、全国広域共同配送事業及びサードパーティロジスティクス事業(3PL)を展開し、多岐にわたる物流ニーズに対応できる点です。配送業務にとどまらず、ハンディターミナルや画像認識のOCRシステムを導入するなど、顧客企業のデジタル化支援まで手がけています。

共同配送は、複数の荷主企業様の商品を一括納品する配送サービスです。従来の個別配送とは異なり輸送効率が高く、物流経費削減効果も期待できます。

また、同じ物量を個別配送した場合と共同配送利用時とで環境負荷を比較し、CO2削減量を計算する「CO2排出量可視化サービス」や、当社の倉庫管理システム(WMS)を用いて、製造日や賞味期限日を管理するなど、高品質でありながら、物流コストと環境問題の双方に対応できることも、高く評価いただいております。

Q: 環境負荷削減への取り組みはどのような効果が見られますか?

2021年(令和3年)からZeroBoard社と連携してCO2排出量の数値化に本格的に取り組んでいます。計算結果は驚くべきもので、弊社の共同配送により一般的な配送と比較して89%のCO2削減を実現しています。これは年間6万4,000トンの削減に相当します。

特に注目していただきたいのは、この削減効果が船や鉄道を使ったモーダルシフトと同等、もしくはそれ以上の効果を持っていることです。世間では「モーダルシフトをしよう」という掛け声をよく聞きますが、実は共同配送の方が実践的で効果的なCO2削減手段なのです。

Q: 御社の最大の強みは何でしょうか?

江川氏: 最も重要なのは、荷主企業だけでなく、その先の顧客、つまり「お客様のお客様」まで見据えた物流を提供していることです。例えば、荷主であるお菓子メーカーから依頼を受けても、実際の配送先である菓子の卸売会社や流通系配送センターの担当者とも直接会話し、四者で連携を取っています。

具体的な例を挙げると、大手コンビニエンスストア向けの配送では、メーカー、卸売業者、そして最終的な販売先である大手コンビニエンスストアの四者と密に連携しています。従来は菓子の卸売会社を通してしか大手コンビニエンスストアとは関係性がありませんでしたが、今では大手コンビニエンスストアの担当者が週に1回程度、直接弊社に来社するほどの関係を築いています。

この関係性により、単なる菓子の配送業務だけでなく一般雑貨や栄養ドリンクなどの共同配送など、物流全体の効率化に貢献しています。

Q: なぜそこまで深い関係性を築けるのでしょうか?

江川氏: 品質へのこだわりが根底にあります。弊社では配送時間の正確性を徹底しており、配達指定時間に5分遅れるだけでも事前に連絡を入れています。従来の運送業界では「そば屋の出前」のように、「もうすぐ着きます」「ちょっと遅れています」といった曖昧な連絡が当たり前でしたが、弊社では必ず具体的な到着時間をお伝えしています。これにより、荷主であるメーカー側への問い合わせ業務が大幅に削減されました。今まではトラックが来ないと配送先よりメーカーに問い合わせが入っていましたが、弊社がお客様(荷主)のお客様(配送先企業様)とも繋がることで、そうした問い合わせがなくなったのです。これが弊社の大きな差別化要因となっています。

Q: 配送先との連携が新たなビジネス機会にもつながっているそうですね。

江川氏: その通りです。丁寧な仕事を継続することで、お客様(荷主)のお客様(配送先企業様)からの信頼を獲得し、それが新たな取引拡大につながっています。具体的には、お届け先の菓子卸売会社の担当者から「エガワさん、別のメーカーの商品も一緒に配送してもらえませんか?」と相談を受けることがあります。そうした際には菓子卸売会社からメーカー様を紹介いただき実際に配送案件につながるケースも多いです。

逆のパターンもあります。メーカーの担当者から「今はA流通先への配送をお願いしているけれど、B流通先への配送もお願いできませんか?」といったご相談をいただくことで、配送先が増えていくケースも多々あります。

また、栄養ドリンクの配送では、帳合先変更により他の運送会社に配送が変更された際も、大手コンビニエンスストアの担当者様が「なぜエガワさんを使わないのか?」と直接メーカーに問い合わせてくださいました。その結果、他の商品の配送を新たに獲得することができました。

Q: これらの経験から、運送会社の事業拡大において何が最も重要だと感じられますか?

江川氏: やはり仕事の質を上げることが一番大切だということです。単に荷物を運ぶだけでなく、荷主企業とその先の顧客、両方に対して価値を提供する。そうすることで、お客様やお客様のお客様からも「エガワさんに物流を任せた結果、品質は上がり物流費がさがった」と言っていただけるようになりました。

この好循環により、一つの取引から複数の取引が生まれ、結果として事業が大きく拡大していくのです。価格競争に巻き込まれるのではなく、品質とサービスで選ばれる運送会社になることが、持続的な成長の鍵だと確信しています。

Q: 運送会社として事業を拡大するために最も重要なことは何でしょうか?

江川氏:仕事の質を上げることが一番大切です。運送業界では価格競争に陥りがちですが、弊社では品質で勝負しています。運賃だけを見れば高く感じられる場合もありますが、物流全体のコストで考えていただければ、メーカーの仕分け作業が不要になるとか問い合わせ対応がなくなるなど、トータルでは物流コスト削減のメリットがあります。実際に、弊社の実績が評価され、来年から新たな大型案件も決まっています。これも品質重視の取り組みが実を結んだ結果です。

Q: 具体的にはどのような品質向上の取り組みをされているのでしょうか?

江川氏: 新人研修には特に力を入れています。4月5月の総合研修を経て、6月にはドライバー向け研修プログラム「エガワアカデミー」がスタートし、そこから10ヶ月間の実務研修が始まります。毎年、研修が始まる時期には専任トレーナーが「憂鬱な時期が来ました」と挨拶するほど、新人ドライバーの教育には責任を感じています。事故を絶対に起こしたくないという思いで、本気で取り組んでいます。

また、デジタルネイティブな若い世代の力を活用しています。年配の従業員には難しいシステム操作も、若い人たちはすぐに習得します。この世代間の違いを上手く活用することで、全体の生産性向上を実現しています。 

そして最も大切にしていることは、若手ならではの視点や気づきを活かせるように、現場に裁量を持たせて、スピード感を持って動ける環境を整えることです。そこに社員一人一人がしっかりと応えてくれていて、主体性を持ちアップデイトを続けるこのサイクルこそが強みであり、現場の原動力になっています。

会社概要
株式会社ライフサポート・エガワ
代表取締役社長:江川 哲生
本社:東京都足立区入谷9-22-4
ウェブサイト:https://www.egw.co.jp/
写真:株式会社ライフサポート・エガワFacebookより

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次