「ここ数年、大手物流会社から頻繁に運賃値上げの通知が届く…」
現在、多くの荷主様が大手配送会社に依頼する中で、相次ぐ運賃の値上げに直面しています。料金改定で送料が20%、30%上がったというお声は少なくありません。例えば、1個あたりの送料が100円上がった場合、1日1,000個を配送しているメーカー様なら、1日10万円、年間で約2,400万円ものコスト増になります。これは経営に直結する大きな影響です。
「それなら他の大手に切り替えよう」と考えても、結局どこも似たような料金体系。安い運賃を提示してもらえず、選択肢がない――そんなジレンマを抱える荷主様が増えています。
そんな中、新たな配送キャリアの選択肢として、ラストワンマイル協同組合への問い合わせが急増しています。
今回は、この協同組合を立ち上げ、運送業界で43年のキャリアを持つデリバリーサービス株式会社代表・志村直純氏に、物流コスト削減と安定した配送網を実現する新しい仕組みについてお話を伺いました。
Q. なぜ大手では運賃が高騰しているのでしょうか?

大きな要因は、業界全体に根付いている「多重請負構造」にあります。
現在の大手宅配業界では、元請け企業が荷主様から仕事を受け、それを下請け、さらに孫請けへと発注していく仕組みが一般的です。この構造では、各段階で中間マージンが発生します。
例えば、荷主様が支払う配送料金が1個500円だとすると、元請け企業が100円を取り、下請け企業が50円を取り、実際に配送するドライバーには350円しか届かない。
このように、荷主様は高い運賃を支払っているのに、実際に配送を担うドライバーには適正な報酬が行き渡らないという構造的な問題があるのです。
さらに、人手不足や燃料費高騰などのコストが上乗せされると、荷主様への負担は一層大きくなります。しかし大手同士では構造が似ているため、キャリアを変更しても根本的な解決にはなりません。
Q. なぜラストワンマイル協同組合では宅配のコストを抑えることができるのでしょうか?

最も大きな理由は、協同組合には多重請負構造がないことです。
ラストワンマイル協同組合では、荷主様と配送事業者が直接つながる仕組みを構築しています。中間業者を挟まないため、荷主様には安い運賃を、配送を受ける組合員には高い単価を実現することができるのです。
つまり、従来は中間マージンとして消えていた費用を、荷主様へのコストダウンと、ドライバーへの適正報酬の両立に充てることができます。これが協同組合の最大の強みです。下請けに出す縦型の構造ではなく「業務提携」。自社だけではできないことも、みんなでやれば総合的なオリジナリティに変化していく。私はこれを「共創」—共に創るという考え方と呼んでいます。この共創の精神が、多重請負構造を排除し、荷主様と配送事業者の双方にメリットをもたらす協同組合の基盤となっているのです。
さらに、ラストワンマイルはこれまで配送業者がワンストップで担っていた受付から集荷、仕分、横持ち(運搬)、仕分、配送までの作業を荷主企業と分担することにより低運賃を実現しています。また、その分担の範囲内容で価格が変動する体系により、荷主企業の選択肢が広がります。
【組合の特徴】
| 新しい運賃体制 | 配送業者がワンストップで担っていた工程を荷主企業と分担。 |
| 付加サービスの削減 | 付加サービスである集荷電話受付、時間帯サービス、クール便など内容を絞って提供。 |
| 運送原価の圧縮 | 地域に密着した競争力のある中小の運送会社により運送原価を圧縮し、低運賃を実現。 |
Q. 具体的にどれくらいコストダウンできるのでしょうか?

お客様の配送規模や条件によって異なりますが、年間で数千万円から1億円規模のコストダウンを実現している事例もございます。
例えば、1日1,000個を配送しているメーカー様で、1個あたり50円のコストダウンができた場合:
1日あたり:5万円の削減
年間(250営業日として):1,250万円の削減
さらに配送量が多い企業様では、この効果は数倍になります。
安定した料金体系を提供することにより、荷主様側では中長期的な経営計画が立てやすくなるというメリットもあります。
Q. 現在、荷主企業から選ばれている理由は何でしょうか?

大きく3つの理由で選ばれていると感じています。
- 1つ目は「コストの安定化」です。
先ほどお話しした通り、多重請負構造がないため低価格を実現できています。さらに、大手のような頻繁な料金改定もありません。お客様の納得できる範囲で、低価格かつ高品質を実現しています。
- 2つ目は「柔軟な対応力」です。
大手では集荷時間が16時や17時と決まっていて、荷主様は基本的にその時間に合わせて仕事をしなければなりません。しかし私たちは小回りが利くので、お客様のニーズに合わせて柔軟に対応できます。実際に、夜の23時に持ち込みいただいた荷物にも対応した事例がございます。「できない」ではなく「どうしたらできるか」を考えて、お客様のニーズにできる限り応えていきたいと思っています。
- 3つ目は「選択肢を増やしたい」というニーズです。
大手の手の上で仕事をしている状態から脱却したいと考える荷主様が増えています。配送キャリアの選択肢を持つことは、リスク分散の観点からも重要です。
Q. 「ラストワンマイル協同組合」を設立された背景を教えてください

2017年にいわゆる物流危機が起きました。ECが爆発的に増えて、大手では配送しきれない事態になり、大きな料金改定がありました。その頃、お客様から多くの相談を受け、「地場であれば配送できる」とお応えしたところ、「全国でやってほしい」というご要望をいただいたんです。
そこで一都三県の企業を1社1社回って、ネットワークを構築し、ラストワンマイル協同組合を発足することになりました。今では全国にネットワークが広がり、アパレルメーカー様、大手家具メーカー様など、お取引先が増えています。
正直なところ、宅配事業への新規参入には大きな壁がありました。まず、実績のない組合に対する信用・信頼の問題。そしてトラッキングシステムの構築です。自分たちで作ろうとして大失敗しまして(笑)、結局、大手企業にお願いしてシステムを借りることができました。大手のトラッキングシステムを使用できることは、当時の営業の大きな武器になりましたね。
Q. なぜ業界の常識を変えるような取り組みができるのでしょうか?

私たちは創業以来、常に「お客様のニーズ」を起点に、業界の固定観念にとらわれない挑戦を続けてきました。
運送業には43年携わっていますが、2000年5月の創業当初から、既存の業界ルールに疑問を持っていました。当時、大手運送会社は加盟金を取るのが当たり前の時代。しかし、ドライバー不足に悩む企業は多く、「ニーズはあるのに人がいない」という矛盾した状況がありました。
そこで私たちは「加盟金0円」という仕組みを始めたんです。これが大きな反響を呼び、委託ドライバーが毎月30名近く入社。2000年はちょうどインターネット通販での宅配が増えてきた時代で、大手3社すべてのお客様にドライバーを派遣していました。全盛期には、ある大手のお客様に600台のドライバーを派遣していたこともあります。あまりにドライバーが集まってしまい、同業他社からクレームのような連絡をいただいたこともありましたが(笑)、結果的に2年も経つ頃には、加盟金を取っていた会社はなくなり、加盟金0円が業界のスタンダードになりました。
その後も、真似されるたびに新しいオリジナリティを生み出してきました。次に始めたのは「お客様1社1社に専属トレーナーをつける」制度。他社が荷物を運んで「どこに置けばいいですか」という状態なのに対して、私たちは企業専属なので毎日そこに通うわけです。当然、企業への理解度が深まり、これもメガヒットしました。
さらに、景気が悪化して新規ドライバーがローンで車を買えない時代には、リース会社と提携して審査なしで転リースできる仕組みを構築。日本初の「転々リース」も始めました。
今回のラストワンマイル協同組合も、その延長線上にあります。「大手一択で選択肢がない」という荷主様の課題に対して、多重請負構造のない新しい配送の形を提案する。時代やニーズに合わせて、業界に新しいスタンダードを作り続けるのが、私たちのスタイルです。
Q. 今後の展開について教えてください

宅配、一般貨物といった業態にこだわるのではなく、お客様のニーズに応え続けることが私たちの使命です。
現在は1日1万〜1万5,000個程度の配送ですが、地場で頑張っている運送会社を募って配送網を広げ、どんどん荷物を増やしていきたいと思っています。サブキャリアとして拡大している段階です。協同組合はいろんな企業の集まりなので、特定の色がありません。でも、いろんな荷主様に使っていただければ、その良さをわかっていただけると思います。これからも少しずつ、荷主様に協同組合の存在を知っていただきたいと思っています。
世の中のニーズがBtoBからBtoC、さらにはCtoC(個人から個人へ)に変わってきています。大手もBtoCにシフトしてきて、個人に重きを置く企業は今後も増えていくでしょう。直売しようとする流れは加速していきます。だからこそ、安定した料金を提供できる私たちとラストワンマイル協同組合の価値が高まっていくと確信しています。
Profile
デリバリーサービス株式会社
代表:志村 直純氏
運送業界で43年のキャリアを持つ。大手佐川急便で18年間の経験を積んだ後、2000年に独立し、デリバリーサービス株式会社を設立。現在では約700台の車両を擁し、年商26億円(グループ会社含む)規模へと成長を遂げています。常に「お客様のニーズ」を起点に、業界の常識を覆す革新的なサービスを生み出し、2018年には「ラストワンマイル協同組合」を設立。全国の荷主企業に安定した配送網と適正価格を提供する新たな物流の仕組みを構築。
会社概要
社名: デリバリーサービス株式会社
代表者: 志村 直純
本社所在地: 〒183-0005 東京都府中市若松町3-28-7
TEL: 042-358-8555
設立: 平成12年5月
資本金: 3,000万円
売上高: 26億円(グループ会社含む)
保有車両: 約700台(グループ会社含む)
URL: https://deliveryservice.co.jp
ラストワンマイル協同組合: https://lastonemile.org/
運賃高騰、配送キャリアの選択肢不足にお悩みの荷主企業様、ぜひ一度ご相談ください。「できない」ではなく「どうしたらできるか」を一緒に考えます。
問い合わせページ https://hakopro.jp/company/18256


