MENU

トラックメーカーランキング|選び方から見える運送会社の視点

  • URLをコピーしました!

新しいトラックの導入を検討するとき、真っ先に目に入るのが「トラックメーカーランキング」という言葉です。国内では毎年、大型・中型トラックの登録台数が集計され、どのメーカーがシェアを伸ばしたかが業界紙で報じられます。ただ、このランキングの数字だけを見て発注先を決めてしまうと、実際の運行現場で困る場面が出てくるかもしれません。本記事では、2025年の国内シェアと世界の勢力図を数字で整理したうえで、運送会社の実務担当者がメーカーを選ぶときにランキング以上に見ておきたい視点を紹介します。

目次

国内トラックメーカーの最新シェアランキング(2025年)

国内トラックメーカーのシェア

まず押さえておきたいのが、直近の国内シェアです。一般社団法人日本自動車会議所がまとめた集計によると、2025年の国内における大型・中型トラックの登録台数は7万5,689台で、前年比4.7%増となり3年連続の増加となりました。景気の波はあっても物流量そのものは底堅く推移しており、更新需要と新規需要の両方が数字を押し上げた形です。メーカー別に見ると、シェア争いの勢力図には小さくない変化が生まれています。

メーカー登録台数シェア前年比
いすゞ自動車31,823台42.0%+9.8%
日野自動車19,176台約25%+2.1%
三菱ふそうトラック・バス12,613台約17%▲11.1%
UDトラックス12,077台16.0%+17.1%

数値は日本自動車会議所およびトラックニュースの報道をもとに作成しています。数字の推移を見比べると、単なる人気投票では説明できない事情が透けて見えてきます。

いすゞ自動車が守り続ける4割超のシェア

いすゞ自動車は登録台数3万1,823台、シェア42.0%で首位を維持しました。前年比でも9.8%増となり、トップメーカーでありながら成長率でも他社を上回っています。背景には、2019年にUDトラックスを傘下に収めて以降、部品や整備網の共通化を進めてきた経緯があります。全国のディーラーと協力工場が密に配置されているため、故障時の修理待ち時間が短く、稼働率を優先する運送事業者から選ばれやすい土壌ができています。ランキングの数字だけを見ると単なる人気メーカーに映りますが、実態は整備インフラの厚みが支持を集めている側面が大きいといえるでしょう。

日野自動車は2年連続のプラス成長

日野自動車は登録台数1万9,176台、前年比2.1%増と2年連続で前年を上回りました。伸び率こそ緩やかですが、エンジン認証問題からの信頼回復途上にあることを考えると、堅実な数字だといえます。今後は電動車や安全運転支援システムへの投資がどこまで評価に結びつくかが焦点になりそうです。

三菱ふそうトラック・バスが直面する足踏み

三菱ふそうトラック・バスは登録台数1万2,613台で、前年比11.1%減となりました。ニュースイッチの報道によれば、上半期は苦戦したものの秋以降はシェアを回復させたとされており、通期の数字だけで一年間の動きを判断するのは早計かもしれません。半期ごとの推移を追うと、需要が一時的に他メーカーへ流れただけという見方もできます。

UDトラックスの大幅増を支えた要因

UDトラックスは登録台数1万2,077台、前年比17.1%増と4社の中で最も高い伸びを記録しました。トラックニュースの報道では2桁増と伝えられており、いすゞとの部品共通化によるコスト競争力の向上が、価格面での訴求力を高めた可能性があります。シェアの絶対値では下位に位置していても、伸び率という指標で見れば市場からの評価が上向いていることが分かります。

世界のトラックメーカーランキングとグローバル勢力図

世界のトラックメーカー勢力図

国内だけでなく世界に目を向けると、トラック業界の勢力図はまた違った顔を見せます。データラボの分析によれば、商用車・トラックメーカーの世界売上高では、ダイムラートラックが首位に立ち、傘下に三菱ふそうトラック・バスや北米のフレイトライナーを抱えています。2位にはScaniaとMANを擁するTRATON、3位にボルボグループ、4位に米国のPACCAR、5位に日本のいすゞ自動車が続く序列です。

順位メーカー特徴
1位ダイムラートラック(ドイツ)三菱ふそう・フレイトライナーを傘下に持つ
2位TRATON(ドイツ)Scania・MAN・Navistarを統合
3位ボルボグループ(スウェーデン)欧州大型車と電動化で存在感
4位PACCAR(アメリカ)ケンワース等、北米大型車に強み
5位いすゞ自動車(日本)2019年にUDトラックスを買収

ダイムラートラックとTRATONによる二強体制

世界シェア上位を見ると、ダイムラートラックとTRATONというドイツ発の2グループが頭ひとつ抜けた存在になっています。TRATONは2021年に米Navistarを完全子会社化しており、欧州・北米・南米を横断する生産体制を築いてきました。国内メーカーの一部が海外展開で苦戦する一方、この2グループは買収と統合を繰り返すことで規模を確保してきた経緯があります。

ボルボグループが欧州で見せた存在感

ボルボグループは2024年、欧州の大型トラック市場で初めて販売シェア1位(17.9%)を獲得しました。新型「FH Aero」シリーズの投入が奏功したとされ、電動トラック市場でも約36%のシェアを握っているとの報道があります。環境規制が厳しい欧州において、電動化への先行投資が販売実績に直結し始めているといえそうです。

PACCARといすゞ、北米と日本発の勢力

PACCARはケンワースやピータービルトといった北米で根強い人気を持つブランドを傘下に置き、大型トラックを得意としています。5位に位置するいすゞ自動車は、2019年にボルボからUDトラックスを買収したことで、国内首位に加えて海外展開の足場も広げました。世界ランキングの下位に見えても、成長戦略という観点では最も積極的に動いているメーカーのひとつです。

ランキング上位が必ずしも正解とは限らない理由

トラック選びで見落としがちな視点

ここまでシェアという数の論理でメーカーを見てきましたが、では発注先を決める際にランキング上位を選べば安心なのでしょうか。実際にはそう単純ではありません。ランキングは市場全体の傾向を映す鏡であって、個々の事業者にとっての最適解を保証するものではないためです。

アフターサービス網と部品供給という盲点

大型トラックは一度導入すれば十年前後使い続けることが珍しくありません。その間に故障や部品交換が発生した際、近隣にディーラーや協力工場があるかどうかは、稼働率に直結する重要な条件です。シェアが高いメーカーは総じてこの網が厚い傾向にありますが、地域によっては下位メーカーの方が手厚い体制を敷いているケースもあります。全国平均のシェアだけを見て判断すると、自社の営業所がある地域の実情を見落としてしまうかもしれません。

中古市場でのリセールバリューという視点

もう一つ見落とされがちなのが、売却時の価値です。同じ年式・走行距離でも、需要の高いメーカー・車種は中古市場での査定額が下がりにくい傾向にあります。購入時の価格だけでなく、将来手放すときの残存価値まで含めて総コストを比較すると、ランキング上の順位とは異なる結論に至ることも少なくありません。

運送会社がトラックメーカーを選ぶときの実務的な視点

運送会社の車両選定

では、実際に車両を選定する立場の運送会社は何を基準にすればよいのでしょうか。ここで重要なのは、ランキングを判断材料の一つとして参照しつつも、自社の運行実態に照らして最終判断を下すという姿勢です。

積載量と走行ルートから逆算する

まず整理すべきは、自社がどのような荷物を、どの距離・路線で運んでいるかという基礎情報です。近距離の小口配送が中心であれば小型・中型車の機動力が優先されますし、長距離幹線輸送が主体であれば燃費性能や運転席の快適性が稼働率を左右します。ランキング上位のメーカーであっても、自社の輸送形態に合わない車種構成では投資が生きてきません。車両選定を進める際は、次のような順番で検討すると判断のぶれが少なくなります。

  1. 自社の輸送品目・積載量・走行距離を棚卸しする
  2. 維持コストとアフターサービス網の充実度を比較する
  3. 実際に運転するドライバーの意見を反映させる

ドライバーの働きやすさという隠れた指標

近年は運転者の労働時間規制強化もあり、ドライバー不足がより深刻な経営課題になっています。物流業界では2030年に約25万人、2040年には約100万人規模の担い手不足が生じると予測されており、車両選びにおいても「ドライバーが働きやすいかどうか」を無視できなくなってきました。運転席の乗り心地や安全運転支援機能は、求人時のアピール材料にもなり得ます。裏を返せば、車両というハード面の投資は、採用や定着といった人材面の課題とも地続きだということです。

メーカー選びの先にある運送会社選びという課題

運送会社選びの相談窓口

ここまで見てきたように、トラックメーカーのランキングは市場全体の動きを知る手がかりにはなりますが、それだけで自社に最適な一台が決まるわけではありません。同じように、荷主企業が運送会社を選ぶ場面でも、知名度や規模だけでは実際の対応力までは見えてこないという課題があります。

この課題に向き合っているのが、株式会社LIGOが運営する運送会社検索サービス「ハコプロ」です。2024年8月のリリースからわずか2ヶ月で累計20万PVを突破し、掲載運送会社数は約6万件、営業所数は約8.5万件という規模のデータベースを構築しています。荷主企業はエリアや車両形状、輸送品目などの条件から運送会社を検索・比較でき、気になる会社には直接問い合わせが可能です。多重下請け構造が常態化しやすい物流業界において、荷主と運送会社が直接つながることで中間マージンを抑え、適正な運賃を確保しやすくなります。

ハコプロならではの特徴が「ドライバー名鑑」です。ドライバーの年齢や社歴、運送にかける想いを掲載することで、誰が荷物を運んでいるのかを可視化し、荷主企業に安心感を提供します。加えて、独自基準で認定する「ホワイト物流認定マーク」もあり、労働環境の改善に取り組む運送会社を見分ける手がかりになります。運送会社側の掲載料・登録料・使用料はすべて0円で、情報更新の回数制限もありません。

実際に北海道の荷主企業が苫小牧港から農協への肥料輸送先を探していた際には、ハコプロを通じて釧路市の運送会社とのマッチングが成立した事例も報告されています。トラック選びと同じく、運送会社選びも数字や知名度だけで判断せず、実際の顔が見える情報にあたることが遠回りのようで一番の近道になるのかもしれません。自社の輸送体制を見直すタイミングや、新たな協力会社を探しているタイミングであれば、一度ハコプロで検索し、気になる会社があれば相談してみることをおすすめします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次